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Kuroshitsuji | |||
原作(Original Story): 枢やな(Yana Toboso)![]() 黒執事 第120話ネタバレ | |||
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黒執事 第120話 | |||
配信日 | 2016年9月18日 | ||
サブタイトル | その執事、抒情 | ||
Gファンタジー | 2016年10月号 | ||
扉絵 | シエル、セバスチャン | ||
単行本 | 24巻 | ||
登場人物 | シエル・ファントムハイヴ セバスチャン・ミカエリス フィニアン スネーク メイリン バルドロイ タナカ | ||
第120話 その執事、抒情『連載10周年記念 特別編』 『ハロウィーンとは、冬の訪れと共に秋の収穫を祝い、悪霊を祓う祭り。この日はあの世とこの世の境界が薄くなり、死者の霊が戻ってくるという』 セバスチャン「坊ちゃん、そろそろファントムハイヴ領のハロウィーン祭のご準備をなさいませんと」 シエル「ああ…もう10月か。リジーの件もあって忙しい時に」 セバスチャン「こればかりは決まりですから。ファントムハイヴ領は農業に従事する者が多い。収穫祭を兼ねたハロウィーンは大切な行事です」 シエル「ハァ…大体ハロウィーンの何が楽しいんだ?イマイチ勝敗のわからないゲームをしながら騒ぐだけじゃないか」 セバスチャン「人間の遊戯については私も理解致しかねますが、領主にとって一番大切なのは領民。しっかりこなして頂きませんと」 シエル「仕方ない。セバスチャン、命令だ。一旦マナーハウスに戻り、ハロウィーン祭の準備をしろ」 セバスチャン「キリッとされましても…丸投げじゃありませか」 セバスチャン「私、ファントム・ミュージックホールの開店準備も言い付けられたばかりなのですが?」 シエル「ファントムハイヴ家の執事たるお前がその程度の兼業ができないとでも?」 セバスチャン「…いえ、かしこまりました。お任せ下さい」 『本日の業務連絡』 セバスチャン「というわけで今年もハロウィーンの準備に取りかかります。バルドは林檎とレーズンの調達。フィニはジャック・オー・ランタン用のカブの調達。メイリンとスネークは金だらいとホーロー皿を倉庫から出して磨いておいて下さい。タナカさんはそのままでお願いします」 タナカ「ほっ」 バルドロイ「つーか、せっかくの祭りなのに毎年同じじゃ飽きねェか?英国のハロウィーンって地味だしよォ。俺の祖国(アメリカ)じゃハロウィーンはもっと賑やかで楽しいぜ」 フィニアン「どんなふうなんですか?」 バルドロイ「死者と一緒にあの世から来る魔女や悪霊をビビらすために化け物のファンシードレスで仮装すんだ。ジャック・オー・ランタンもカブじゃなくカボチャだからオレンジで派手だし、子供は“トリック・オア・トリート”つって近所の家を巡りゃ菓子がもらえるんだ」 フィニアン「いいなぁ~」 セバスチャン「英国ではハロウィーンよりその5日後のガイ・フォークス・ナイトの方がメインですからね。まぁそちらも人形を市中引き回しの末、燃やしながら花火をし騒ぐだけのイベントなのですが」 ※ガイ・フォークス・ナイト:議会爆破とジェームス一世殺害を狙った陰謀の主犯ガイ・フォークスが逮捕されたことを記念する日。 バルドロイ「お前が言うと本当に楽しくなさそうだな!」 メイリン「燃やすといえば、中国でも死者が帰ってくる鬼節(グイジェ)はお墓の前で紙で作ったお供えものを燃やしました」 ※鬼節:閻魔大王が冥界の門を開け、死者の霊や鬼が現世にやってくると言われている。 タナカ「ハロウィーンは日本で言うならお盆ですかな?日本ではキュウリやナスで馬や牛を作り、ご先祖様の霊をお迎え致します」 ※お盆:地獄の釜の蓋が開き、先祖の霊が家族のもとへ帰ってくる。 フィニアン「へ~っ、どれも楽しそう」 スネーク「ハロウィーンにもいろいろあるのねってエミリーが言ってる」 『ハロウィーン当日』 セバスチャン「お帰りなさいませ坊ちゃん」 シエル「ハロウィーンの準備はできているか?」 セバスチャン「それはご自分の目でお確かめ下さい。さあ、お庭へどうぞ」 シエル「これは…!?」 使用人達「坊ちゃーん!トリック・オア・トリート!」 シエル「なんだそれは!?」 バルドロイ「ものどもかかれー!」 シエル「これは一体!?」 セバスチャン「アメリカ式だそうです」 シエル「なんでまた急に…」 セバスチャン「仰っていたじゃありませんか。“ハロウィーンの何が楽しいんだ?”と。ですので今年は世界中のハロウィーンを集め、領民の皆さんにより楽しんで頂ける趣向を凝らしてみました。ファントムハイヴ家の執事たる者、ゲストに期待以上のもてなしが出来ずどうします?」 シエル「お前はいつもそうやって調子に乗る」 フィニアン「あっ、領民の皆さんが来たみたいですよ」 「ありがとう領主さま!」 「今年のハロウィーンが今まで一番楽しい!」 セバスチャン「坊ちゃん、宴もたけなわですが、そろそろ閉会と致しましょう」 シエル「あ…ああ」 セバスチャン「ですが閉会のスピーチの前に坊ちゃんにもう一仕事お願いしたいのです」 シエル「これは何をするんだ?」 タナカ「“灯篭流し”と言って死者の魂をあの世へ送る日本の儀式です。灯火に導かれ迷うことなくあの世へ戻れるよう願う。国や宗教が違えどそう想う心は一緒のはずですから」 セバスチャン「さあ坊ちゃん、皆さんのランタンに火を」 セバスチャン「己の身を削り命を燃やす…まるで人間のようですね。強く風が吹いただけで簡単に揺らぎ、あっけなく消えてしまう頼りない炎。けれど、だからこそこんなにも美しい」 シエル「…フン、どんなに小さな炎だろうが、風にあおられて大火事になることもある。せいぜい火の扱いには気をつけるんだな」 セバスチャン「勿論。暗闇を往く貴方の道行きを照らすのは私の役目。小さな炎が消えてしまわぬよう努めましょう。私はあくまで執事ですから」 | |||
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