| ONE PIECE |
.jpg) 『ONE PIECE』第1154話「死ねもしねェ」ネタバレ。今から63年前、ビッグ・マムによって引き起こされたエルバフの惨劇の裏で、もう一つの悲劇が幕を開ける。生まれた瞬間に実の母親から呪いの元凶として拒絶され、誰からの愛も受けられずに孤独と破壊の道を歩んだ王子ロキの壮絶な半生が語られる。ハラルド王による国の再興と開国への執念、そしてエルバフに突如として姿を現した外海の巨悪ロックス・D・ジーベックとの邂逅が克明に描かれる。 |
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ワンピース 第1154話 |
| サブタイトル | 死ねもしねェ |
| 配信日 | 2025年7月14日 |
| ジャンプ | 2025年33号 |
| 単行本 | 113巻 |
| 登場人物 | ハラルド エストリッダ ロキ イーダ ハイルディン ヤルル ヨルル シャーロット・リンリン ロックス海賊団
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第1154話 死ねもしねェ |
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あらすじ63年前、シャーロット・リンリンが滝ひげのヨルルを殺害した同年、エルバフは異常気象による未曾有の飢餓に見舞われる。王妃エストリッダはこれを生まれたばかりのロキの呪いだと錯乱し、彼を怪物と呼んで遠ざけたまま病死する。帰還したハラルド王は人間族との外交によって大量の食糧を調達して国を救うが、内乱の再興と遠征のために多忙を極め、その裏でロキは叔父である摂政からゴミを食わされるなどの凄惨な虐待を受けて育つ。成長したロキは父親の親人間的な外交方針に激しく反発し、村々を徹底的に破壊しては異母兄のハイルディンを「落とし子」と見下して暴力を振るう。しかし、どれだけ周囲を傷つけても心の穴が埋まらないロキは、絶望のあまり冥界の崖下へと身を投じるが、強靭すぎる肉体のために死ぬことすらできずに涙する。そこへ、聖地での世界会議の潜入中に海軍大将を殺害して政府に追われている賞金首、ロックス・D・ジーベックが、シキや白ひげを率いて冥界の底へと突如襲来し、ハラルドの居場所を要求する。
概要本エピソードは、現在のエルバフの王であり歴史的大犯罪者と称されるロキの、歪んだ人格が形成された決定的な幼少期のトラウマを紐解く重要な過去回である。世界政府との国交を模索し、人間族との連携によって飢饉を乗り越えたハラルド王の偉大な功績が描かれる一方で、その平和の裏で進行していた凄惨な児童虐待と血統主義による差別がロキという怪物を生み出した事実が暴かれる。また、長老ヤルルの口から語られる「大槌戦団」の全滅や「氷漬けの巨人軍団」というワードは、世界政府が巨人族に対して抱き続けている歴史的な深い敵意の存在を裏付けている。終盤における若き日のロックス、白ひげ、シキのエルバフ襲来は、ハラルド王が過去の世界会議で起こした行動と地続きの因縁であり、世界の歴史がエルバフの地で激しく交錯する極めて密度の高いエピソードとなっている。
本文:ネタバレ1. リンリンによるヨルル殺害とエルバフの未曾有の飢餓今から63年前のエルバフにおいて、当時の最長老の相棒が殺害され、同時期に未曾有の自然災害が国を襲う。 滝ひげのヨルルの殺害:
- 現最長老ヤルルの相棒である滝ひげのヨルルが、エルバフに滞在していたある少女の手によって命を奪われる。
半壊した巨人族の村と少女の正体:
- 人間族でありながら巨人族の村を跡形もなく半壊させたその少女の名はシャーロット・リンリンであり、彼女は後の大海賊であり四皇の一角となるビッグ・マムその人である。
連続する悪災と農作物の壊滅:
- 同じ年にエルバフでは稀に見る大災害が連続して発生し、激しい火災や猛烈な暴風、深刻な寒波が農作物を次々と蝕んでいく。
異常気象による不漁と飢餓の到来:
- これらの異常気象は海での不漁をも招き、かつて豊かであったエルバフの土地に甚大な飢餓をもたらす事態となる。
2. エストリッダ王妃の精神崩壊とロキの遠ざけ指示国を襲う天災の数々を目の当たりにした王妃エストリッダは、生まれたばかりの我が子に対して激しい恐怖と憎悪を抱く。 赤ん坊への呪いの責任転嫁:
- エストリッダ王妃は周囲の者に対してロキを見るように叫び、あの子供を誕生の瞬間にすぐ殺害しなかったからこそ国全体が呪われたのだと激しく取り乱す。
偶然を主張する家臣の困惑:
- 周囲の家臣たちは王妃の過激な発言に対して困惑し、国を襲う天災が赤ん坊一人の仕業であるはずがなく、すべては単なる偶然ではないかと怯えながら進言する。
不気味な笑みと母親のさらなる発狂:
- その時、赤ん坊のロキは不気味な笑みを浮かべながら部屋の隙間からこちらを覗き込んで短い声を上げ、それに気づいた王妃はあの怪物が自分を見ていると悲鳴を上げる。
王子の排除と目を潰す命令の厳命:
- 王妃は家臣たちに向けてその怪物を二度と自分に近づけるなと連れ出しを命じ、さらにあの怪物の目を今すぐ潰さなければこの国は完全に滅びて終わることになると叫び散らす。
3. 食糧危機による国内の困窮と悲惨な内乱の激化飢餓の波はエルバフの末端の村々にまで及び、生き残るために誇りを捨てるべきか否かで住民たちの意見が激しく衝突する。 餓死寸前の村人たちの悲鳴:
- 子供たちが空腹に耐えかねて大声を上げて泣き叫ぶ中、母親は先ほどのパンが我が家の最後の食糧であったことを告げて涙ながらに我が子に謝罪する。
人間族への略奪の提案と歴史の肯定:
- 一部の戦士たちはこの困窮を打破するために他国への略奪を提案し、体躯の小さな人間族からであれば容易に食糧を奪うことこそがエルバフの歴史だと主張する。
誇りを重んじる戦士の反論と建前への切り捨て:
- 別の戦士はエルバフの戦士は常に己の誇りを最優先に重んじて戦ってきたと略奪を一蹴するが、飢えに苦しむ者はそのような誇りなどは単なる建前に過ぎないと吐き捨てる。
狩人村の襲撃による国内の混乱:
- その最中、国内の狩人村の勢力が食糧を求めてこちらへ攻め込んできたという凶報が届き、何も奪わせないために住民たちは武器を取り迎撃の構えを見せる。
4. ハイルディンへの生け贄要求とハラルド一家の抵抗国内の統率力が弱く内乱が深刻化する中、呪いの王子の噂を耳にした村人たちの矛先は少年ハイルディンへと向かう。 城の王子の不吉な噂の蔓延:
- 国内の戦いによって多くの犠牲者が出て人々が徐々に心を病み始める中、城で新しく誕生した王子が国を呪っているという不吉な噂が急速に広まり始める。
ハイルディンへの不条理な生け贄要求:
- 村の巨人は少年ハイルディンに対し、お前の弟のせいでこの国が呪い殺されようとしていると糾弾し、兄としての責任をとって神への生け贄になるべきだと理不尽な要求を突きつける。
イーダの激怒と他所者への罵倒:
- 母親のイーダは激怒して我が子を庇い世界一長生きすると言い返すが、村の男は余所者の分際で国王ハラルドをたぶらかしたと彼女を激しく罵倒する。
愛の国境の否定とハラルドの力強い介入:
- 愛に国境はないと毅然と反論するイーダと母親を守ろうとするハイルディンに対し、男たちが手を上げようとした瞬間、遠征から帰還したハラルド王が現れて男を容赦なく叩きのめす。
5. ハラルド王の帰還演説と人間族の連携による食糧の分配ハラルド王は集まった同胞たちの内乱を厳しく制止し、自らが外海の人間族と繋いできた外交の成果を全員に提示する。 兄弟同士の傷つけ合いの制止:
- ハラルドは集まった同胞たちに対し、同じ巨人族の兄弟同士でこれ以上くだらない傷つけ合いを行うことはやめるよう強く呼びかける。
他国の人間族への窮状相談:
- ハラルドは、次男であるロキの誕生の報せを受けると同時に国内の飢饉を把握し、自身がこれまで交流を培ってきた外海の国々に対してこの窮状を直接相談した事実を明かす。
大量の食糧の満載と運搬の実現:
- その相談を行っただけで、他国の人間たちは文句の一つも言うことなく、膨大な量の食糧を船に満載してエルバフへと送ってくれたと説明する。
人間族の緊密な連携への感謝:
- 人間族の一人の身体は非常に小さいものであるが、複数の国々が緊密に連携を果たすことで、我々巨人族の胃袋を完全に満たすだけの食糧を運搬してくれたのだと語る。
恩返しの誓いと狭い世界の認識:
- ハラルドは他国の深い善意によってもたらされたこの食事を全員でしっかりと噛み締めて食べるよう促し、いつか彼らが困った時には全力で恩返しをしようと誓い、これまでの自分たちがどれほど狭い世界の中に閉じこもって生きてきたのかを諭す。
6. エストリッダ王妃の孤独な死と広まるロキの呪いハラルド王が食糧を携えて帰還するその直前、城の奥深くでは王妃が孤独な狂気の中でその生涯を終える。 呪いの吹聴と王妃の苦痛に満ちた最期:
- 王妃エストリッダは、夫であるハラルド王が国へ帰還する前日まで、エルバフを襲ったすべての天災や悪災の原因がロキの呪いによるものであると言いふらし続ける。
我が子への嫌悪と病死の確定:
- 彼女は自身が産んだ我が子を最後まで激しく嫌悪し、精神的・肉体的な苦痛の中でそのまま息を引き取る。
国の人々による呪いの妄信:
- 国の人々は王妃の生前の言葉を盲信していたため、彼女の突然の病死すらもやはりロキの持つ恐ろしい呪いが原因であると当然のように信じ込む。
7. 傷ついたロキとの対面と隠された目の包帯の謎国を救ったハラルド王はようやく次男のロキと対面を果たすが、その赤ん坊の姿はすでに異常な状態に置かれている。 実母による深い精神的拒絶の傷:
- ハラルド王がようやく次男のロキと対面を果たしたときには、ロキの幼い心はすでに実の母親であるエストリッダの拒絶と虐待によって深く傷を負っている状態である。
両目を覆い隠す白い包帯:
- さらに、ロキの二つの目には白い包帯が幾重にも巻き付けられており、その素顔の視界は完全に覆い隠されている。
家臣による生まれつきの眼病の言い訳:
- ロキの世話をしていた家臣は王に対し、王子は生まれながらにしてその目を患っている状態であると言い訳をし、実際には視力自体は存在して見えているものの包帯が必要なのだと説明する。
母親を失った我が子への哀れみ:
- 我が子の痛々しい姿を見たハラルド王は、かわいそうにと声を漏らし、自分に対して全く笑いかけてくれないロキの様子を見て、実の母親を亡くしたばかりなのだからそれも無理のないことだと自分を納得させる。
生後数ヶ月での愛の完全な諦め:
- しかし実際には、生後わずか数ヶ月という極めて幼い年齢にして、ロキは周囲の人間から愛されるという感情を完全に諦めている状態である。
全身に刻まれた不自然なアザの発見:
- ハラルドはロキの小さな身体を克明に観察し、その皮膚に不自然なほど多くのアザが刻まれていることに気づいて疑問を呈するが、家臣は明確な理由を答えることができず言葉を濁す。
8. 摂政による陰湿な虐待とハラルドの過密な公務ハラルド王の外交によってエルバフは冬を越すことに成功するが、国王が多忙を極める裏で、城内では邪悪な統治が開始される。 外交の結実と過酷な冬の超越:
- ハラルド王が外海と繋いだ外交の手腕が見事に実を結んだことで、エルバフの国は無事に過酷な冬の季節を越えることに成功する。
国王の多忙化と留守になる城内:
- しかし、飢饉と内乱によって崩壊しかけていた国内の再興業務や、度重なる海外への遠征任務のためにハラルドは多忙を極めることになる。
実権を握る摂政の正体:
- 国王が城を留守にするその裏で、幼いロキの身の回りの世話を実質的に統括する立場に就いた男は、亡き王妃エストリッダの実の兄であり、国における摂政の地位にある人物である。
9. イーダの酒場の繁盛とハイルディンの過酷な特訓王家の闇とは無縁の場所で、イーダは自らの酒場を切り盛りし、息子のハイルディンを温かく見守り続ける。 冥界の境界における安全性の説明:
- 少年ハイルディンは母親に対し、この場所は冥界の領域であるため非常に危険な土地であると注意を促すが、イーダは冥界とは海を挟んで隔離されているために狂暴な猛獣がこちら側へ攻めてくることはないと説明する。
どんな客をも歓迎する酒場の経営:
- イーダは自分を心配してくれるハイルディンの姿を可愛いと溺愛し、地元の漁師であっても、海で遭難した者であっても、あるいは外海の海賊であっても、どのような客であっても歓迎するイーダの酒場を誇示する。
夫への貢献の願いと息子の特訓の推奨:
- 夫であるハラルドの力に少しでもなりたいという願いを語るイーダは、ハイルディンに対して今日は西の村のエルボーという戦士と共に特訓をする予定であるはずだと指摘し、特訓の帰りには必ず自分の店に立ち寄るようにと言い含める。
10. ハラルドとヤルルの再会と大槌戦団の歴史的謎今から56年前、ハラルド王は世界会議への潜入から無事に帰還し、長老ヤルルの自宅で外海に隠された巨大な闇について会話を交わす。 世界会議への決死の潜入の告白:
- ハラルドは長老ヤルルに対し、懇意にしている友人の国王に無理を頼み込んで、その国の兵士の服装に変装して世界会議の会場内部へと極秘裏に潜入していたのだと明かす。
殺人事件による捕縛の回避:
- しかし結果としてエルバフの願いは政府に一切聞き入れられず、もしも潜入中に現場で突如発生した殺人事件の大きな騒ぎが起きなければ、自分は不審者として政府の役人に捕縛されていた可能性が高かったと振り返る。
伝説の大槌戦団の実在性の提示:
- ヤルルは無鉄砲な行動を窘めつつ、強靭な肉体を持った巨人の船大工たちによって構成され、全員が大きなハンマーを武器として携えた戦士たちの大槌戦団(ガレイラ)が架空の神話ではなく実在した組織であると断言する。
全員捕縛を伝える衝撃の手紙の存在:
- かつて彼らは遥か遠くの外海へと船出を果たし、その航海先から故郷のエルバフに向けて直筆の手紙を郵送しており、そこには自分たち大槌戦団のメンバーが全員残らず敵に捕まってしまったという衝撃的な旨が記されていると語る。
古代巨人族を含む戦士たちの全滅の謎:
- ヤルルは、古代巨人族の強力な血を引く者をも含む、総勢100人を超える屈強な巨人族の戦士たちを、一体どこの誰が捕縛することなどできるのかと、信じ難い事実をハラルドに突きつける。
11. 世界政府の巨大な敵意と失われた歴史の痕跡ヤルルはハラルドに対し、自分たち巨人族が世界と交渉する上で直面している障壁の真の正体について語る。 世界政府による捕縛の可能性の戦慄:
- ハラルドはヤルルの話の意図を汲み取り、それほどの強力な戦士たちを全員捕らえるという暴挙を成し遂げた黒幕こそが、現在の世界政府であるのかと戦慄する。
歴史の底への隠滅と誠意の限界:
- ヤルルは過去に強大な敵が存在したのは間違いなく、それらの不都合な歴史はある日突然世界の底深くへと完全に沈められて隠滅されたと説明し、ハラルドの声が世界政府に伝わらない原因はハラルド自身の交渉術の不足にあるわけではないのだと諭す。
氷漬けの巨人軍団の風の噂:
- ヤルルはさらに独自の風の噂として、かつて巨人族の軍団が世界のどこかの未開の地で生きたまま氷漬けにされて幽閉されていたという話を耳にしたことがあると付け加える。
害を成してきた一族としての覚悟:
- そして長老として、自分たち巨人族もまた過去の歴史において世界に対して多大な害悪を成してきた狂暴な一族であるという厳然たる事実を常に肝に銘じて行動しなければならないと警告し、ハラルドもそれを最初から十分に覚悟の上だと決意を新たにする。
12. 摂政による嫌がらせの日常と相次ぐ不審な怪死事件アウルスト城の内部では、ロキ王子に対する陰湿な虐待が日常化しているが、やがて不気味な事件が相次いで発生する。 ゴミを食わせる陰湿な肉体的虐待:
- 城の内部では摂政の配下の者が幼いロキに対して酷い嫌がらせを行っており、自分の実の妹である王妃を呪い殺した張本人であるとロキを糾弾し、今日はこの幼い王子に対して一体どのような汚いゴミを食事として食わせてやろうかと嘲笑する。
幸運の馬アスラの突如たる不審死:
- それからさらに時間が経過したある日、かつて亡き王妃の一族から贈られた、エストリッダが大切にしていた8本足の巨大な幸運の馬アスラが、城内で無惨に死亡しているのが発見され、兵士たちが大声を上げて騒ぎ立てる。
摂政の冥界における謎の死亡:
- さらにそれから多くの月日が流れたある時、城内を実質的に支配し、ロキへの虐待を主導していたあの摂政の男が、危険な冥界の領域において冷たい死体となって転がっているのが発見され、国中に激震が走る。
13. 八本の樹道の整備とハラルドが語る壮大な夢今から48年前、エルバフは画期的なインフラ整備によって長年の内乱に終止符を打ち、ハラルド王は未来へのビジョンを掲げる。 インフラ整備による国内の完全統一:
- 今から48年前のエルバフにおいて、ハラルド王の尽力により国内に8本の広大な樹道が完全に整備され、各村々の間の物流や交流が飛躍的に増加し、かつて内乱を繰り返していたエルバフの国は一つの強固な国家として統一されていく。
世界中の国々と繋がる開国の夢:
- 高壇に立ったハラルド王は、集まった膨大な数の国民たちに向けて熱い演説を行い、世界中のあらゆる国々と対等に繋がりを持つことで、我々巨人族もこの狭い国を飛び出し、広い世界の中で自由に生きられるようになることこそが目的であると熱弁を振るう。
歴史に残る偉大な名君への称賛:
- 演説を聞いた女性の巨人たちは、ハラルド王の凛々しい姿を格好良いと称えて歓声を上げ、古くからの知る戦士たちは、かつて傲慢で乱暴者だった若き日のハラルドの姿を完全に忘れてしまいそうだと漏らし、歴史に残る偉大な王になったと深く感銘を受ける。
14. ハイルディンへの落とし子差別とロキの破壊行為の勃発ハラルド王への称賛の声が響く中、血統主義の闇が再びハイルディンを襲い、さらに王の不在を突いた暴挙が発生する。 落とし子としての非情な血統差別:
- 周囲の歓声の中で喜ぶ少年ハイルディンに対し、周囲の心無い巨人が声をかけ、お前は正式な婚姻によって生まれた本物の王の子ではなく、正統なる王子は城にいるロキ王子だけであり、不義の結婚で生まれたハイルディンは単なる落とし子に過ぎないのだと、冷酷な言葉を浴びせて彼を差別する。
国王の遠征と住民たちの恐怖の警戒:
- それからしばらくして、ハラルド王が再び外海への遠征任務のためにエルバフの国を長期間留守にすることが決定し、王の重しがなくなった国内であの恐ろしい存在が再び動き出すことを察知した人々は、急いで扉を閉め子供たちを家の中へと避難させる。
ロキによる村々の徹底的な破壊命令:
- 成長したロキ王子は、自らの凶暴な配下たちを率いて村へと乱入し、周囲の建物をすべて徹底的にぶち壊せと大声を上げて命令する。
強者生存の思想と弱者への嘲笑:
- ロキは、この場所こそが巨人の国エルバフであり完全に強者だけが生き残るべき国なのだと主張し、自分に対抗できないような弱い奴らは全員残らず死んでしまえばいいと暴論を吐き散らしながら、目の前にあるすべての建造物を傷つけ、必死になって逃げ惑う弱者たちの姿を見下し、大笑いして彼らを嘲笑する。
15. 思想を巡る兄弟の激突と周囲の子供たちの巻き込み破壊の限りを尽くすロキの前にハイルディンが立ち塞がり、二人の王子の間で激しい思想のぶつかり合いが展開される。 父親の築いた村の防衛の叫び:
- ハイルディンは破壊を続けるロキの前に立ちはだかり、父親であるハラルド王が多大なる苦労をしてようやく建て直した大切な村の数々を、これ以上勝手に壊すのはやめろと怒りをぶ点げる。
父親の親人間外交への激しい嫌悪:
- ロキはハイルディンを冷たく見下し、ハラルド王が国民からどれほど名君として尊敬されていようとも、自分から見れば虫ケラのように小さくて価値のないチビ人間たちと必死になって仲良く握手を交わそうとしているに過ぎず、そのような外交方針はあまりにも馬鹿馬鹿しくて反吐が出ると吐き捨てる。
同じ目線で見る教訓の主張と殴打:
- ハイルディンはどのような小さな人間であっても常に同じ目線で物事を見るべきだと主張し、単に身体が巨大であるというだけの理由で周囲に対して傲慢に威張るなと反論するが、ロキは自分は王子だから威張っているのだと断言し、ハイルディンを力任せに殴り飛ばす。
ゲルズの必死の加勢とゴールドバーグの制止:
- 殴り飛ばされたハイルディンを見た少女ゲルズは彼の名前を呼びながら駆け寄ろうとし、同行していたゴールドバーグはこれ以上近づけば自分たちまで仲間と見なされてロキに殴られると幼い口調で必死に制止するが、ゲルズは仲間じゃんばかと一蹴して振り切り、彼の元へと駆け寄る。
汚れた血への侮辱と家臣への一喝:
- ロキは弱者同士が群れている姿を最高に格好悪いとハイルディンを嘲笑し、汚れた他所者の血を引く母親から生まれた息子だと彼の出自を徹底的に侮辱するが、これ以上の身内同士の争いは不味いと判断してハイルディンを王子と呼んで割って入った家臣に対し、あいつを王子と呼ぶなと激しい怒りの形相で怒鳴りつける。
16. 心の空虚に苦しむロキの冥界投身自殺未遂どれだけ周囲を傷つけてもロキの精神的な飢えは満たされず、彼は自らの肉体に対して過酷な試練を課す。 埋まることのない巨大な心の空虚:
- ロキはどれほど周囲の人間を暴力で傷つけ、ハラルドの作った美しい村々を徹底的に壊し続けても、幼い頃に母親から植え付けられた、己の心の中に深く空いた巨大な孤独の穴が満たされることは決してない事実に苦悩する。
陽界から冥界への決死の投身自殺:
- 他者への加害を繰り返す歪んだ日々の裏で、ロキは自分自身に対してもそれと同等かそれ以上に過酷な肉体的罰を与えるようになり、自らの命を終わらせるため、地上の陽界の境界から、底知れぬ暗黒が広がる冥界の崖下へと自らの巨大な肉体を投げ出す投身自殺を敢行する。
強靭すぎる肉体による死の拒絶と号泣:
- しかし、古代巨人族の強靭すぎる血統とロキ自身の異常な生命力は、冥界の底へ落下した程度では全く命を落とすことがなく、暗い冥界の底で一人きりになったロキは激しく息を詰まらせて涙を流し、自分という怪物はこれほどの高所から落ちても死ぬことすらできないのかと、己の身体の呪わしい頑丈さを呪って号泣する。
17. 伝説の海賊たちの到来とロックスの傲慢な要求ロキが冥界の底で涙を流しているその瞬間、外海からやってきた伝説的な海賊たちが突如としてその姿を現す。 未知の島への戸惑いと巨人の発見:
- 冥界の静寂を破るように外海からやってきた複数の人間の足音が近づき、男たちの一人はこのエルバフという独特な構造をした巨人の島の入り口はどこに存在するのかと周囲を見回し、別の男が前方に座り込んで泣いている巨人の子供を発見して大声を上げる。
金獅子のシキと白ひげの驚愕:
- 独特な笑い声を響かせながら現れた金髪の海賊シキは、泣いているロキの顔面を覗き込んでまるで本物の悪魔のような悍ましい形相をして座り込んでいると愉快そうに指摘し、巨大な体躯を誇る若き日の白ひげは、通常の巨人族の子供と比較しても明らかに規格外に巨大すぎると驚く。
ロックスによる二つの質問の高圧的な強制:
- 彼らの中心に立つ圧倒的な威圧感を放つ男ロックスは、泣いているロキの前に立ち、自分に対して肯定を意味する「はい」という言葉を正確に2回だけ答えるよう高圧的に命じ、ここが間違いなく巨人の王国エルバフであるのかを問い、続けて二つの目の質問として、この国に現在国王であるハラルドが確実に滞在しているなと居場所を厳しく要求する。
大将殺害の賞金首ロックスの正体:
- 今から8年前に開催された世界会議の会場において変装していたハラルド王と密かに接触を果たしていたこの男は、その潜入中に海軍本部の大将を一人自身の圧倒的な武力によって完全に殺害して現場から逃走を遂げた大犯罪者であり、目下高額の賞金首として政府に追われている最中である。
ロックス・D・ジーベック登場:
- 男の名前はロックス・D・ジーベック。
- 彼は後に世界最凶と恐れられるロックス海賊団の船長となる人物であり、さらに後の時代に四皇として君臨することになる黒ひげの実の父親に相当する、歴史上の大巨悪である。
まとめ第1154話「死ねもしねェ」では、エルバフの血塗られた過去と、呪いの王子ロキが歩んだ過酷な成長の全貌が明かされた。 リンリンの凶行と飢餓の記憶:
- 63年前にシャーロット・リンリンがヨルルを殺害した年、エルバフは異常気象による猛烈な飢饉に見舞われ、国内は困窮を極めていた。
ロキの呪いと実母の狂乱:
- 生まれたばかりのロキを天災の元凶とみなした王妃エストリッダは、我が子の目を潰すよう叫ぶなど完全に発狂し、彼を嫌悪したまま孤独に病死した。
ハラルドの外交と人間族の恩義:
- ハラルド王は外海との繋がりを活かして他国から大量の食糧を調達し、内乱に揺れる国内を救い、同胞たちに世界との連携の重要性を説いた。
ヤルルが語る空白の歴史と敵意:
- 56年前の回想では、世界政府によって歴史の底に沈められた「大槌戦団」の全滅や、氷漬けにされた巨人族の軍団といった、政府の巨大な敵意の存在が示唆された。
ロキの暴走と心の空虚:
- 成長したロキは父親の平和的な外交に反発し、村々を破壊しては異母兄のハイルディンを落とし子と侮辱するが、どれだけ暴力を振るってもその心の孤独が埋まることはなかった。
死ねない肉体とロックスの襲撃:
- 絶望から冥界へ身を投じたロキだったが、頑丈すぎる肉体のために死ぬことすらできずに涙する中、海軍大将を殺害して政府に追われるロックス・D・ジーベックが、シキや白ひげを伴ってエルバフに姿を現した。
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