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Kuroshitsuji | |||
原作(Original Story): 枢やな(Yana Toboso)![]() 黒執事 第217話ネタバレ | |||
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黒執事 第217話 | |||
配信日 | 2025年7月18日 | ||
サブタイトル | その執事、往訪 | ||
Gファンタジー | 2025年8月号 | ||
扉絵 | シエル・ファントムハイヴ | ||
登場人物 | シエル・ファントムハイヴ セバスチャン・ミカエリス イリーナ・ペトロヴナ マイルズ・ケナード | ||
第217話 その執事、往訪『海上遊園地の次に調査するのはー』 セバスチャン「これがロイヤル・パビリオンですか…」 シエル「風刺画家が想像で描いたインドの宮殿といった趣だな」 『ロイヤル・パビリオン。18世紀末から19世紀初頭にかけて当時の皇太子であったジョージ4世によって建造。彼は贅沢と享楽に耽り、莫大な国家予算を私的な趣味に費やした。中でもこのロイヤル・パビリオンは東洋趣味(シノワズリ)を凝縮した“快楽の宮殿(プレジャー・パレス)”と称されたほどである』 シエル「女王陛下がさっさとブライトン市に売り払うわけだ」 セバスチャン「お金にも女性にもだらしなかった伯父の負の遺産を手早く片付けてしまいたかったのでしょう」 シエル「“道徳的で家庭的な女王” 確かに彼女のパブリックイメージにはこの宮殿はそぐわないな」 セバスチャン「しかも女王陛下は別の“楽園”を建設されていたと聞きますが」 シエル「ワイト島のオズボーン・ハウスか」 セバスチャン「あちらはシンプルな南欧風の建築で、お子様達専用の家庭菜園までお作りになったとか」 シエル「さらに国民も文句が言えない…女王陛下とアルバート公の自費購入だしな。公費を注ぎ込んだジョージ4世とは違って。女王陛下は騒がしいのを好まれない。自分の庭に望まぬ客が入ってくるのも…そのために番犬を飼ってるのかもな。まあ…なにより趣味に合わなかったんだろうが」 セバスチャン「そういった経緯もあり、現在は美術館やコンサートホールとして使われているようですが…おや?」 【恵まれない子供のためのチャリティー・バザー&チルドレンズ・ボール(子供の舞踏会)】 セバスチャン「快楽の宮殿が今や子供向け慈善事業の会場ですか」 シエル「保養地に来た金持ち共を集めて小銭をかすめ取る…実に効率的だ」 セバスチャン「昼は遊園地、夜は舞踏会…まるで社交期のロンドンさながらですね。どうです。坊ちゃんも1曲踊っていかれては?」 シエル「何故こんなところで子供の遊戯会に参加しなくちゃならないんだ」 「ご協力に深く感謝いたします、サー・マイルズ!本日のチャリティー・バザーの成功も王立救命艇協会名誉理事の貴方様のご人望あってこそ」 マイルズ・ケナード「すべては市長の行動力の賜物だ。少しでも恵まれない子供達のためになったなら私もブライトンまで来た甲斐があったというもの。なあイリーナ」 イリーナ・ペトロヴナ「ええ。子供達の笑顔がなによりの保養ですわ」 「ああ…奥様、なんとお優しいお言葉」 マイルズ・ケナード「いやいや彼女は私の妻ではありません。親しい友人ですよ。ミセス・ペトロヴナはご主人を亡くされてから慈善活動に心を砕いておられる」 イリーナ「夫は生前、“真の貴族とは常に弱き者の味方であるべきだ”と…私はただその信念を胸に行動しているだけです」 「素晴らしいお心がけです。亡きご主人も天国でお喜びになっていることでしょう」 イリーナ「ええきっと…ごめんなさい。こんな楽しい日に涙なんて…」 イリーナ「あっ!そこのあなた、お待ちになって!素敵な仮装ですわね。海賊?それとも怪人かしら。お父様とチルドレンズ・ボールにいらしたの?」 セバスチャン「お父様?」 シエル「悪いがこの眼帯は飾りじゃない」 イリーナ「えっ!ごめんなさい。私ったらなんて失礼なことを…」 シエル「………」 セバスチャン「………」 セバスチャン「舞踏会には参加できませんがこちらを…些少ですが恵まれない子供の為にお役立て下さい」 イリーナ「まぁ!ご丁寧にありがとうございます。お名前をお聞かせ願えませんか?寄付者を記録しておきたいので」 セバスチャン「匿名で結構です。我が主は目立つ事をお望みにならない方なので」 イリーナ「お若くていらっしゃるのにすでに真の慈善の御心をお持ちなのですね」 シエル「…行くぞセバスチャン」 セバスチャン「はい」 イリーナ「……」 セバスチャン「サー・マイルズといえば、インド洋艦隊での軍功で騎士爵を叙勲された元海軍大佐マイルズ・ケナードですね。ロンドンで得たホテルの宿泊者情報に彼の名前もありました」 シエル「妻子があるはずだが愛人連れで慈善事業とは、ナイトが聞いてあきれるな」 セバスチャン「放蕩王ジョージ4世が愛したブライトンらしいと言えばらしい光景ではありますが…嗚呼もう日が落ちます。冬の日没は早いですね。さあホテルに戻りましょう坊ちゃん」 『夜はホテルの喫煙室へ。9月号に続く』 | |||
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