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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ![]() 葬送のフリーレン 第84話ネタバレ | |||
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葬送のフリーレン 第84話 | |||
サブタイトル | 命知らず | ||
配信日 | 2022年2月22日 | ||
サンデー | 2022年13号 | ||
扉絵 | フリーレン、デンケン | ||
単行本 | 9巻 | ||
登場人物 | フリーレン デンケン レルネン エーデル マハト グリュック グリュック家の使用人 | ||
第84話 命知らず『帰りたいフリーレンと、かつての故郷に帰りたいデンケン。レルネンとエーデルが見澄ます先は黄金郷。おぞましく、冷たい煌めきを携える』 エーデル「あの結界には強力な認識阻害魔法が掛けられているな。普通の人間なら黄金郷を視認することすらできん」 レルネン「黄金郷はどうしても人目を引くし、人の欲望を刺激するからね。周辺の村の人々もとうの昔に立ち退いて、今では城壁都市ヴァイゼの場所を覚えている者はほとんどいない。それでも認識阻害魔法を突破して、黄金を持ち帰ろうとするような手練れもやってくるが、ほとんどが生きて帰って来ない。黄金郷の大結界はあくまで対魔族に特化した結界だ。人間の侵入者を完璧に防げる物ではないし、流石にそんな無謀な連中の面倒までは見切れない。それにここの黄金が流通すれば大きな混乱を招くことになる。唯一の救いは見分け方があることだ」 エーデル「マハトが魔法で作り上げた黄金は破壊できない」 レルネン「そうだ。どんなに熱しても力を加えても変形することは決して無い。魔法での分析ではこれは金と判別されるが、全く異なる物質だ。あれがこの地方に残された唯一の集落だ。黄金郷に入る前に会わせたい人物がいる」 レルネン「彼は城壁都市ヴァイゼの領主グリュック家に仕えていた使用人だ。城壁都市ヴァイゼが黄金に変えられた日、彼は隣町まで使いに行っていて助かった。数少ない生き残りの一人だ。当事者の大きな関わりは無いが、マハトのことを知る手がかりになればと思っている。ただ老齢のため、当時の記憶は曖昧でね。君には彼の記憶を読んでほしい。許可は取っている」 使用人「…どうか城壁都市ヴァイゼを救うのにお役立てください」 エーデル「…使用人として働いていた期間は?」 使用人「20年になります」 エーデル「情報量が膨大すぎる。なんとか範囲を絞れないか?」 レルネン「彼は60年前に領主がマハトに支配の石環を使った場面を目撃している」 エーデル「わかった」 グリュック《城壁都市ヴァイゼの民とその子々孫々に仕えることを命ず。そしてヴァイゼの民に悪意を持った行いをしてはならない。少しでも悪意を抱いた時点でお前は自ら命を断つことになる》 エーデル「…レルネン。領主はマハトにヴァイゼの民に悪意を抱くなと命じていた。具体的な命令ではなく、悪意を持った行いをしてはならないと、そう命令した」 使用人「それになんの問題が…」 エーデル「そうじゃ。何も問題は無い。相手が人ならばの話じゃが。レルネン。黄金郷に向かうぞ。場合によっては儂らの作戦は無駄に終わるかもしれんがな。そうじゃ。最後にひとつだけ。そもそも領主はなんのためにマハトを操ったんじゃ?」 使用人「…それは巨万の富を得るためと聞きました」 エーデル「そうか。よくわかった」 レルネン「ここからは黄金郷だ。油断は命取りになる」 エーデル「妙だとは思わんか?」 レルネン「まあね。妙なことが多すぎてどれのことかはわからないけれども」 エーデル「巨万の富を得るためにマハトを操った。本当にあり得ると思うか?加工出来ない黄金なぞすぐにばれる。古くより多くの国が貨幣に金を用い、その価値が普遍的なのは、たとえ国が滅んでも加工して新しい価値を見出すことができるからだ。それが装飾品であれ、新たな国の貨幣であれ。金に価値があるのはどんな文明でも安易に加工ができる扱いやすい希少金属だからだ。対してこれは金としての価値はない。加工できない黄金など塩の見た目をした砂のような物だ。そこに大きな価値は無い。偽物は偽物に過ぎない。やはり儂らが理解できていない情報があるな」 エーデル「これは死体…」 レルネン「本当に趣味が悪い。私の協力者達と黄金郷に侵入した冒険者の一団だね。…エーデル」 エーデル「…わかっておる」 レルネン「これは参ったね。私もエーデルも潜伏は得意だったはずなんだけどね」 マハト「引き返せば良かったものを。お前達のせいでまた新しく二つの死体を飾らなければならなくなった」 レルネン「随分と気怠そうじゃないか」 マハト「俺は争いがあまり好きじゃない。だから侵入者はならべく惨たらしく殺してから黄金に変えるようにしている。たったそれだけで多くの人間は引き返す。平穏を乱すのはお前達のような命知らずだけだ」 レルネン「命知らずか。光栄だね。これほどの褒め言葉を言われたのは生まれて初めてだ」 『引き際を弁えた男は、戦う』 | |||
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