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Kuroshitsuji | |||
原作(Original Story): 枢やな(Yana Toboso)![]() 黒執事 第176話ネタバレ | |||
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黒執事 第176話 | |||
配信日 | 2021年5月18日 | ||
サブタイトル | その執事、厨房 | ||
Gファンタジー | 2021年6月号 | ||
扉絵 | セバスチャン・ミカエリス | ||
単行本 | 32巻 | ||
登場人物 | シエル・ファントムハイヴ セバスチャン・ミカエリス フィニアン メイリン バルドロイ | ||
第176話 その執事、厨房セバスチャン「皆さん、おはようございます。彼はバルドロイ。この度、当家の奉公に入る事になりました」 フィニアン「はじめましてバルドロイさん!ガードナーのフィニアンです!フィニってよんでくださいっ」 メイリン「オレ…ワッ…ワタシはハウスメイドのメイリンですだ。よっ…よろしくおねがいしますだよ」 セバスチャン「他にも家令(ハウススチュワード)のタナカさんが在籍していますが、現在は諸事情で休職中です。タナカさんがお戻りになるまでは執事である私…セバスチャン・ミカエリスがこのお屋敷の業務を取り仕切っています。貴方には当家で空席となっているシェフの役職に就いていただく予定です」 バルドロイ「…オイ、そりゃなんの冗談だ?」 セバスチャン「え?」 バルドロイ「アンタ、腕の立つ私兵を集めていると言ったよな。なのに鼻たれた小僧にオドオド女に青白い優男…これじゃ兵隊ごっこで棒きれ振り回すガキにも白旗揚げちまいそうだ」 セバスチャン「ガキに白旗…ですか。まあ子供が非常に手強い生き物なのは確かですね。おや、噂をすれば…ご主人様がお呼びです」 セバスチャン「バルドロイさん、詳しい説明はまた後ほど。フィニとメイリンは頼んだ仕事を始めて下さい」 フィニアン「はーい」 メイリン「ですだ!」 『数日後』 シエル「アメリカ人の軍人をシェフに?」 セバスチャン「はい」 シエル「必要か?厨房はお前一人でもまかなえていただろう」 セバスチャン「しかし社交界においてシェフの雇用は大切なステータスのひとつ。お家再興の為には必ず必要な役職かと」 シエル「そもそも箔がつくシェフといえばフランス人かイタリア人だろう」 バルドロイ「アメリカ人(ヤンキー)じゃあご不満かい?上等な人種が作れば味も上等になるって?食えりゃ味なんかどうだっていいだろ」 シエル「…僕は料理に関して誰が作るかはこだわらない。が、味は上等なほうがいい。戦場では炭になるまで火を通せ…と言われてきたかもしれない。うちのキッチンではやるな。これは命令だ」 セバスチャン「元よりシェフとしての技量を見込んでスカウトした訳ではありません。ただ、ファントムハイヴ伯爵家のマナーハウスには私以外にも上級使用人が必要です」 シエル「やりかたはお前に任せる。しっかり教育しろ」 セバスチャン「かしこまりました」 バルドロイ「(…これがオレの新しい雇用主?10歳になるかならねえかのクソガキが?同じ子供でもアイツとは似ても似つかねぇ。何考えてんだオレは…)」 セバスチャン「バルドロイさん、お待たせ致しました。怪我の経過も良さそうですし、本日はシェフの業務内容について」 バルドロイ「気持ちわりぃな」 セバスチャン「え?」 バルドロイ「アンタ、オレの上官なんだろ?“さん(ミスター)”なんか付けるなよ」 セバスチャン「ではどうお呼びすれば?」 バルドロイ「バルドでいい。部隊じゃそう呼ばれていた」 セバスチャン「…軍隊ではそれで良かったのかもしれませんが、お屋敷の使用人同士は通常略称では呼び合いません。さらに上級使用人ならば本来ファーストネームで呼び合う事もありません。それがお屋敷のお作法です。ですから私はこれからバルドロイさん…とお呼び致します」 バルドロイ「ああそうかい」 セバスチャン「さてバルドロイさん、心得のない貴方にいきなりフルコースを作れと言いません。まずはキッチン・メイド同様に野菜の下拵えや肉のローストから始めていただきます。ちょうど鶏がありますのでロースト・チキンを作ってみましょう。まず丁寧に羽を毟り…」 セバスチャン「これは一体…」 バルドロイ「ロースト・チキン(焼いた鶏)だろ?」 セバスチャン「食べられるようきちんと下拵えを…と言ったはずですが?」 バルドロイ「食えるだろ。戦場でちまちまきれいに羽なんて毟ってられるかよ。食料もなく野生の鳥にまで手を出す状況ならなおさらだ。捕まえたら敵に気づかれねぇように急いで火を通す。あとは適当に切り分けて各自でお好きに。これが戦場のお作法だ。お行儀がよろしい執事様には刺激が強かったか?」 セバスチャン「………………………わかりました。軍隊式の研修をお望みという事ですね」 バルドロイ「は……?」 セバスチャン「戦場では上官に逆らえば当然こうなりますよね?…おや、新米コックにはスパイスが強かったですか?」 バルドロイ「こっ…のやろう!」 | |||
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