名探偵コナン | 第1006話『毒を入れたのは誰』ネタバレ | Detective Conan

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🖊原作者(Original Story):青山剛昌(Gosho Aoyama)

TVアニメ『名探偵コナン』 第1006話ネタバレ

放送日(Airdate): 2021年5月15日

第1006話 毒を入れたのは誰

『笹野金融二大目社長 笹野修司(36)』

毛利小五郎「では僭越ながら笹野金融一層のご発展を祝して」

「カンパ～イ！」

土岐新太郎「いやぁ うまいな～実に素晴らしい！」
『土岐信用金庫理事長 土岐新太郎(65)』

花岡てるみ「極上のワインね」
『テルミ美容チェーン代表 花岡てるみ(51)』

江ノ島章「これほどのワインを手に入れるとは」

『江ノ島病院院長 江ノ島章(48)』

太刀川公之「やれやれ…また明け方まで仕事か…」

大泉七瀬「今夜も大変になりそう」
『シェフ 太刀川公之(30)』

『ハウスキーパー 大泉七瀬(23)』

太刀川公之「退屈だよね？ジュースのおかわりでもどう？」

コナン「ありがとう」

毛利蘭「いやだ…お父さんったら一人で3人分飲んでる」

コナン「自分がここに来た理由をすっかり忘れてるね」

小早川緑朗「今回折り入ってご相談にあがったのは、こんなものが当社に送られてきたからでして」
『笹野金融秘書 小早川緑朗(44)』

毛利小五郎「これは！殺害予告！」

小早川緑朗「ええ」

毛利小五郎「それで差出人に心当たりは？」

小早川緑朗「毛利さんに探し出してほしいんです」

小早川緑朗「心当たりの３人の中から」

小早川緑朗「誰がこんな殺害予告状を送りつけて来たのかを」

太刀川公之「パーティーに呼ばれた客の３人、全員が社長を恨んでいるみたいですよ」

太刀川公之「詳しくは知らないけど、先代の頃からいろいろあったって聞いた事があります」

コナン「あの髭の人は２代目なんだね」

太刀川公之「ああ、先代の笹野社長は写真のあの人だよ」

コナン「あ！あの髭、今の社長とそっくりだ！」

太刀川公之「ははっ そうだね」

土岐新太郎「しかし、先代の自動車事故は実に残念だった。本当に先代に…おっと…」

笹野修司「おい、大泉君！何か拭くもの…」

土岐新太郎「いや、お構いなく、ハンカチがありますから」

毛利小五郎「大丈夫ですか？」

土岐新太郎「ええ…まぁ…」

花岡てるみ「ご本人の整備ミスなんて…」

花岡てるみ「本当に運が悪ございました」


江ノ島章「生前はお世話になりました。我が江ノ島病院が繫栄していく姿をもっと見て頂きたかった」

📱ピピピ

江ノ島章「ああ、もしもし、江ノ島だが…」

コナン「おかわりください」

太刀川公之「おお、いい飲みっぷりだな」

江ノ島章「何？メールしてないってどういうことだ？」

江ノ島章「そうか…わかった…あとはよろしく」

太刀川公之「お待たせ、勅使河原君」

大泉七瀬「ちょっと太刀川さん！今は大泉です！」

太刀川公之「ああ、悪い悪い」

大泉七瀬「まったくもう…気をつけてください！」

大泉七瀬「よろしければどうぞ」

笹野修司「ああ、ありがとう」



笹野修司「うっ…うわああああ！！」

毛利小五郎「どうしました？笹野さん」

小早川緑朗「社長！！」

小早川緑朗「しっかりしてください！！」


毛利小五郎「だめです…もう亡くなってる…」

小早川緑朗「そ…そんな…」

毛利小五郎「皆さん、その場から動かないで！これは殺人事件です！！」

土岐新太郎「先代が車の事故に遭い、そして今日２代目が毒殺されるとはな…」

花岡てるみ「先代が長生きしてたら２代目はとうに勘当されてたわ」

花岡てるみ「仲が悪かったくせに商売はそっくり。あごきな手口だった」

江ノ島章「そうそう、親子揃って恨まれていましたな」

大泉七瀬「太刀川さん…私怖い…」

太刀川公之「しっ！気持ちは分かるが今は知らん顔で通した方がいい」

毛利小五郎「実は被害者、笹野修司氏のもとに殺害の予告状が届いていたのです」

毛利小五郎「そんな事情で当家の監視カメラを最大限に活用いたしました」

土岐新太郎「これは！」

コナン「おじさん薬みたいなもの拾ってるね」

土岐新太郎「あ、あれは血圧の薬だよ」

花岡てるみ「えっ！ちょっ…ちょっと！何よこれ！？」

江ノ島章「まさかあの指輪に毒を仕込んでるんじゃありませんよね？」

花岡てるみ「ちょっと！変な言いがかりはよしてよ！関係ないわ！」

土岐新太郎「こ…これは！」

花岡てるみ「注射器だわ！」

江ノ島章「医者が注射器を持っていて何が悪い！それに社長が倒れた時、私は彼と離れた場所にいたんだ」

花岡てるみ「私だって指輪をいじっただけで社長を殺害できるわけないじゃない」

江ノ島章「そもそもこの家は個人情報をどう思ってるんですか？」

花岡てるみ「そうよ！名誉棄損で訴えますわよ！」

毛利小五郎「お静かに！これは個人情報がどうのという問題ではない！人が一人殺害されているんです！」

毛利小五郎「どうしました？小早川さん」

小早川緑朗「違うんだ…私は小早川でも秘書でもない…実は私こそが社長の笹野修司なんです」

毛利小五郎「つ…付け髭！？しかし…」

笹野修司「私の髭なら剃りおとしました」

笹野修司「小早川の発案でしばらく変装して彼と入れ替わっていたんです」

毛利小五郎「つまりはこういう事ですね。あなた方は入れ替わって事の推移を見届けようとした」

笹野修司「ええ、万一殺害予告が本物であってもそれなら社長は安全だからと小早川に言われて…」

笹野修司「私も公平な立場で３人の反応を見届けられる…そう考えて賛成したのですが…まさかこんなことになるとは…」
土岐新太郎「ちょっと！どういうことかね社長！？我々３人の反応を見届けるとは！」

花岡てるみ「最初から私達、容疑者扱いだったってわけ！？だから防犯カメラで撮影を！」

江ノ島章「元々パーティーは猿芝居だったのかね！？失敬極まりない！！」

毛利小五郎「それが何だと言うのです？笹野社長のもとに殺害予告があり、現に社長の身代わりになって小早川さんが亡くなっているんですよ！やがて警察が到着します。お手持ちの品を提出して頂きますのでそのおつもりで」

コナン「(一体犯人はどんな方法で毒を仕込んだのだろう？)」

大泉七瀬「コーヒーをお持ちしました」

笹野修司「ありがとう、勅使河原さん」

大泉七瀬「いいえ」

笹野修司「やはりあんただったな！勅使河原七瀬！」

花岡てるみ「勅使河原って…」

江ノ島章「あれだ！自殺した名門の」

毛利小五郎「そのお嬢さんがどうかしましたか？」

笹野修司「この女は偽名を使っていたんですよ」

太刀川公之「ちょっと待ってください！」

大泉七瀬「小泉家に養子に入って姓が変わったんです」

笹野修司「だが、その前の名字は勅使河原だ。違うというのか？」

大泉七瀬「いえ…それは…その通りです」

花岡てるみ「笹野金融一番の被害者一家ね」

江ノ島章「何でも強引な取り立てを苦にして当主が自殺したとか…」

大泉七瀬「確かに私の父は…数年前に自殺しました」
　
土岐新太郎「ということは、もしやグラスに毒を入れたのは」

花岡てるみ「この子に違いないわ」

笹野修司「そうだ！そもそもグラスを配ったのはこの女だ！」

太刀川公之「でもいくつかあるグラスの中から毒入りのグラスを取ったのは、小早川さん自身ですよ。そうでしたね？毛利先生？」

毛利小五郎「えっ！？あ…ああ」

毛利小五郎「一先ずカメラの映像をもう一度確認してみましょう」

笹野修司「聞くところによると手品師はトランプを客に選ばせたと見せて、自分の思う札を取らせる技術があるそうですからね」

太刀川公之「ちょっと待ってください！七瀬は手品師じゃない！」

笹野修司「なるほどね…アンタ、この女の恋人か？つまりグルだったということか」

太刀川公之「七瀬は今日たまたま呼んだだけです！笹野金融との事も今初めて聞きました！」

笹野修司「２人が共犯なら簡単な話だ。まず貴様がグラスに毒を入れる。そして愛しの勅使河原ちゃんがそれを渡すだけ」

太刀川公之「おい！！」

大泉七瀬「太刀川さんダメ」

毛利小五郎「まあまあ、そういきなり立たずに。私に任せるようにと最初に申し上げたはずだ。警察も既にこの家に向かっていますし」

笹野修司「おっと これは失礼」

毛利小五郎「とにかくワインの受け渡しのところをもう一度検証しましょう」

コナン「ねえ、僕ワインを受け渡した後も少し見たいな」

毛利小五郎「お前は横から口を出すなっていつも言ってるだろ！」

コナン「だって、もしあのお姉さんが犯人なら、どんな手品を使ったのか見てみたいなぁって思って」

笹野修司「どうぞご覧ください」

笹野修司「もういいでしょう？」

コナン「なんかさぁ 小早川さん、最初に取ろうとしたグラスと違うグラスを取ったよね」

毛利小五郎「確かに…彼女の誘導と関係なくグラスを選んだのは被害者本人だ」

コナン「そうだね」

花岡てるみ「するとどうなりますの？」

毛利小五郎「犯人は被害者の気まぐれで、グラスを取り替えることまで想定できるはずがありませんから」

花岡てるみ「この子は犯人じゃないんだわ」

笹野修司「待ってください！トレイに残ったグラスはいくつかあった！そしてシェフか、あの女がその全てに毒を入れていたらどうなります？」

毛利小五郎「飲んじまってるよ、俺」

コナン「全部のグラスに毒が入っていたことはないってことになるよね」

江ノ島章「そうなると被害者が自分で毒入りのグラスを選んだことになる」

花岡てるみ「見えない犯人が被害者が飲む直前にグラスに毒を入れたってこと？」

コナン「事件が起こるちょっと前にメールの着信音が聞こえたけど？」

江ノ島章「ああ、これだよ」

コナン「かっこいいスマホだね。ちょっと見せて」

江ノ島章「そうかい？あまりいじっちゃダメだよ」

コナン「うん、使い方がよくわかんないや」

江ノ島章「ちょっと難しいかな」

コナン「うん、ありがと」

毛利蘭「お父さん！？」


小五郎(コナン)「真に不可解な事件ですが」

小五郎(コナン)「すくなくとも太刀川さん、大泉さんは犯人ではありません」

小五郎(コナン)「毒殺犯は他にいます！もちろんこの場に」

小五郎(コナン)「みなさんそれぞれ、笹野金融の詐欺当然の商法で危機にあったことは、調べがついています。従ってあなた方3人には確かに殺害の動機はある。しかしながら3人ともモニターで明らかなように、毒を飲ませる機会は全くなかったと言える」

小五郎(コナン)「それは太刀川さん、大泉さん共に同じです」

毛利蘭「でも！それじゃ犯人はここにないってことになっちゃうじゃ…」

小五郎(コナン)「そんなことはないだろ。残っているじゃないか、たった一人だけ」

太刀川公之「…まさか…！！」

笹野修司「まさか…私の事じゃないでしようね？いい加減にしないか！狙われたのは私だぞ！」

小五郎(コナン)「不可能なものを除外して残ったのが、たとえどんなに信じられなくても、それが真相なんですよ。つまりあなたが犯人であってこそ、この毒殺は成立するんです」

花岡てるみ「だって小早川さんはグラスを自分で決めて取ったのよ」

小五郎(コナン)「いかにも、我々は被害者が直前に飲んだグラスに毒が仕込まれていたと考えた。

小五郎(コナン)「しかしそれが全て芝居だとしたら、どうでしょう？」

太刀川公之「芝居だって！？」

小五郎(コナン)「その通りです。そもそも殺害の予告から犯人の計画の一部だった…そう仮定してみればわかることなんですよ」

小五郎(コナン)「殺害予告を本物と信じた秘書に替え玉作戦を提案したのは、実は社長の方だったと考えてみれば、同じ背格好の二人なら可能な話です」

小五郎(コナン)「示し合わせてうまく変装して」

小五郎(コナン)「すっかり入れ替わるというわけです。直接面識のない人なら、気付かなくても不思議はない」

小五郎(コナン)「笹野社長に扮した小早川さんが毒を盛られた芝居をして、動機のある3人を動揺させ」

小五郎(コナン)「そこに小早川さんに扮した笹野さんが割って入って、殺害予告の主をあぶり出す」

小五郎(コナン)「こんな具合に被害者に持ち掛けたとすればいかがです」

太刀川公之「だが、小早川さんが亡くなったのは芝居じゃない」

小五郎(コナン)「では毒殺の芝居に続いて何が起きたか思い出してください」

土岐新太郎「まさか！あの水に」

花岡てるみ「あれに毒が入っていたのね！」

小五郎(コナン)「私が被害者の死亡を確認した直後、笹野さんはコップを被害者が落としたグラスの上に落とた」

小五郎(コナン)「鑑識が調べた時、あたかもワインに毒が混入していたように見せかけるためにね。この事件の真相は、社長の殺害予告に見せかけて、実は秘書を殺害する計画だったのです」

笹野修司「ちょっと待て！俺になんの動機があるというんだ！」

小五郎(コナン)「あのお3方の会話から想像がつきましたよ。先代が事故死しなければ２代目は会社を継げなかった。そして先代はたまたま車を整備することが趣味だった」

小五郎(コナン)「大方あなたは秘書の小早川さんと共謀して、事故を先代の整備ミスに装ったんでしょう」

小五郎(コナン)「となれば共犯の小早川さんはあなたにとって目の上のコブ」

笹野修司「くっ…私が犯人だという証拠はどこにあるんだ？」

小五郎(コナン)「この計画の最大の弱点はゲストに医師がいたという事です」

小五郎(コナン)「毒の芝居を見抜かれては致命的だ。そこであなたはあたかも急用を装ったメールを送信し」

小五郎(コナン)「江ノ島さんを現場から遠ざけるよう仕組んだ。作成済みのイタズラメールならば、隙を見計らって一瞬で送信できたはず」

小五郎(コナン)「だがスマホに残るメールの送信履歴は、削除の必要がある。事件のドタバタの中、あなたにその時間があったようには見えなかった。というわけで、あなたのスマホの履歴を見せて頂きたい」

笹野修司「スマホは持っていない！私はパーティーの時はスマホは持たないんだ」

📱ピピピピ

コナン「(さっき江ノ島さなんのスマホを見せてもらった時、登録されてたあんたの電話番号覚えといたんだよ)」

太刀川公之「持ってるじゃないですかスマホ！見せてくださいよ！」

小五郎(コナン)「どうやら警察が到着したようですな」


コナン「おじさん、お昼ご飯だよ」

毛利小五郎「ジャーン！どうだ？ボウズ」

毛利小五郎「なかなか似合うだろ？」

毛利蘭「早く来ないとご飯冷めちゃうよ」

コナン「はーい」

毛利小五郎「なんか感想言ってけよ！あっ…あれ？髭…」

コナン「(案外似合ってたかも…アハハハ)」