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KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ![]() 薬屋のひとりごと 第81話ネタバレ | |||
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薬屋のひとりごと 第81話 | |||
サブタイトル | 行軍 | ||
ビッグガンガン | 2025年 Vol.09 | ||
配信日 | 2025年8月25日 | ||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 羅漢(ラカン) 羅半(ラハン) 羅門(ルオメン) 子昌(シショウ) 神美(シェンメイ) 楼蘭(ロウラン) 先帝 翠苓(スイレイ) | ||
第81話 行軍『砦に向かう馬車内で…』 壬氏「(進言を聞き入れ禁軍を動かしたが、未だ羅漢の癇癪は収まっていない。今にも殴りかかってきそうだ。あの時、この男をなだめた羅門はここにはいない。高順もいつでも剣を抜けるよう準備している)」 羅半「義父上、たとえばの話ですが、皇族に手を上げた場合、その非は当人のみで終わるのでしょうか?そうなればきっと猫猫も」 羅漢「フン、わかっているよ」 壬氏「(私に手を上げるということはそういうことだ。今回、羅半が補佐として着いてきて助かった。羅漢の義息である羅半は羅漢と同じく以前からこちらの正体に気付いていたようだ)」 『回想』 羅半「なぜ気づいたかですか?背丈と体重、胸寸、胴寸。全てが同じ人間なんてそういませんから」 壬氏「(実に羅の人間らしいものの見方だ)」 羅半「大変麗しく女性でないのが残念です」 壬氏「(有能には違いないが理解できない)」 『現在』 『子昌たち逆賊がいるとされる古い砦は代々子の一族が守っていた土地であり、山地を背に平野を前に位置している。森林資源が豊富な土地柄で、近場の温泉からは硫黄もとれる』 羅半「砦では重火器の類が作られていると予想できます」 壬氏「火薬を作るには硝石がたりないようだが」 羅漢「地熱が高く近場に巨大な洞窟もあるので小動物や蝙蝠の排泄物から取り出しているのかと」 壬氏「(向こうは見晴らしのいい高地の砦。城壁から砲でも使われたら厄介だ) 本当に大丈夫だろうか」 羅半「問題ありません。砲を使わせず制圧するのは理論上可能です」 羅漢「だそうだ。算盤頭がそう言っている」 壬氏「(この程度の予想はできていると)」 羅漢「砲を使う火薬は湿気やすい。湿気を避けるために火薬は武器庫に保管しているはず。ならばまずこの武器庫を落とすべきでしょうな」 壬氏「(突飛だが実現可能な策ではある)」 羅半「経済的で良い方法かと」 壬氏「(この小男、どうにも経済的が好きらしい)」 羅漢「ともかくさっさと制圧して猫猫を助け出さねば」 壬氏「(そうだ。質として取られたのか、自分でついて行ったのかわからないが、敵中にいるならすぐさま助け出してやりたい) それでいこう」 高順「お待ちください。問題があります」 壬氏「計画が上手くいけば被害はほぼないと思うが」 高順「禁軍が奇襲ですか?」 壬氏「んぐ…(宦服の宦官壬氏は此処にいない。まとうのは紫紺の甲冑と皇族の印である麒麟の簪だ。堂々たる態度で制圧せよと言いたいのだろう。わかっているが)」 壬氏「太尉の意見に賛同する」 高順「わかりました」 羅漢「それはよかった。しゃれこうべで盃を作る趣味はないのでね。猫猫!パパが助けてやるからな!」 壬氏「(身体が歪んだ気がしたが大丈夫だろうか)」 高順「……さま、今後あの娘との接し方を変えねばなりませぬよ」 壬氏「わかっている (壬氏という宦官はここにはいない。宦官の皮を被っていくには潮時だ)」 『子一族の砦』 子昌「(奇襲か?もう禁軍が…まだ灯は遠いようだが…ん?この匂い、地下で作らせている火薬が爆発したか)」 子昌「(仮眠を取るだけの余裕はあると思ったが…いいやどうせ眠れはしない。ここ数年、眠ろうとしても眠れなかった。女帝の覚えめでたき人、帝の頭が上がらない狡猾な狸爺。そんな評判とはまったく別人の自分がここにいる。状況を確認してどうにかしなくては。そのためには妻のいる部屋を通る必要がある。ああ足が重い。力が入らない。苦痛でしかない。吾妻は今日もみだらな見せ物で酒をあおっているのだろう。娘の楼蘭が生まれてから妻は一族の女を引き入れ、金で買った男たちと享楽にふけるようになった。子を産んだ貞淑な女たちを堕落させるのが楽しくてたまらないとでも言うように…わざわざ自分が気が付く場所で当てつけのように毎晩続いている。かつてはそんな女じゃなかった。先帝より賜った女性、いや二十年を経てようやく返してもらった婚約者は後宮にいる間にとげを持つようになった。そしてその頃の私にはすでに別の妻がおり、その子である翠苓がいた。妻を持つつもりはなかった。相手とてそんな気はなかっただろう。しかし医官との不義の子として後宮を追われたその子は、ほかならぬ先帝の子であった)」 子昌「(二十年ほど前、気の弱り始めた先帝は言ったのだ)」 先帝《吾子を頼む》 子昌「(そして妻はとげだけでなく、毒を持つようになった。早く対処せねば)」 『神美の部屋に…次号、2025年Vol.10(9月25日発売)へつづく』 | |||
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