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KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ![]() 薬屋のひとりごと 第80話②ネタバレ | |||
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薬屋のひとりごと 第80話 | |||
サブタイトル | 飛発(中編) | ||
ビッグガンガン | 2025年 Vol.06 | ||
配信日 | 2025年6月25日 | ||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 楼蘭(ロウラン) 翠苓(スイレイ) 神美(シェンメイ) 響迂(キョウウ) | ||
第80話 飛発(中編)『砦の火薬庫で遭遇した楼蘭と上階を目指して…』 猫猫「(莫迦だな。出口へ向かえばよかったのに。でもまだ聞けていないことがたくさんある)」 楼蘭「怖いわ。こんなことお母さまが知ったら鞭打ちで済むかどうか」 猫猫「楼蘭を鞭打ちするの?」 楼蘭「お母さまにとって私は都合のいいお人形でしかないもの。幼い頃、下女の振りをして姉さまの所へ遊びに行ったら、母さまに見つかってそのまま下働きさせられたの。下働きなんてしたことがなかったから当然上手くできなくて姉さまに会いに行くたび何度も団扇で殴られた。けれど、お母さまはただの一度も私が楼蘭だとは気付かなかった。あの人は自分の娘の顔もろくに覚えていないの。きっと思い通りに動く駒みたいに思っているんだわ」 楼蘭「昔、お母さまはある下女をきつく折檻して殺した。そして下女の子供を引き取った父に詰め寄って、次はその下女の子供である姉さまのこといじめるようになったの」 神美《親子二代で私を愚弄するのか!あんな女の子供、何をやるかわからない。この売女!》 楼蘭「おかしいでしょ。綺麗に着飾っているのにどんどん汚い言葉が出てきて本当に地獄みたいだった。だからあの人を怒らせないように少しでも機嫌を損ねないように私は従順な仮面を被った。でも結局あの人が醜く歪んでいくのを止められなかった。最初から私は人形になる意味なんてなかったんだ。後宮の噂知ってる?先帝の最初の犠牲者で子供と引き離された女官。それが姉様のおばあさま」 猫猫「(それはつまり、翠苓の親が先帝の子供であること。翠苓に先帝の血が流れているということだ)」 神美《いくら高貴な血が流れていようと、一度汚れた血が混じったらおしまいね》 猫猫「(だから神美はあんなこと言っていたのか)」 楼蘭「一人で後宮の中で死んで、晩年は怪談話を集めてたんだって。怪談話の夜、窒息しそうになったよね。きっと姉さまのおばあさまの仕業だわ。だって自分の孫をいじめる女の娘だもん。憎くて仕方ないはずよ」 猫猫「幽霊なんているかわからない」 楼蘭「猫猫らしい。母さまはね、王母の流れある隠れ里の血が欲しくてお父さまと結婚したの。それで私にずっと言い聞かせてた。おまえが新しい王母になればいいって」 猫猫「(狐の面が緑の眦だったのは、もしかすると王母と同じ色彩の世界を持っているからかもしれない) 子翠、後宮で堕胎剤の材料が出回っていたの…子翠も持っていた?」 楼蘭「猫猫はほんと鋭いなあ。うん、自分で使うために」 猫猫「(鈴の音で鳴く虫は子を産むために雌が雄を食らうという子翠が話した僧と夫婦の怪談…一人は嫌だと僧を狙う虫の影を持つ女と、家の前に落ちたボロボロの虫…きっとあれは子翠自身の話だったのだ。雌雄の虫が共食いをするように妃として子を孕めば、帝を食うことになる。それを一番恐れていた。だから鬼灯のような堕胎剤の材料があるあの場所でよく虫を獲っていたのだろう)」 楼蘭「お母さまは昔あんな人じゃなかったらしいけど、どうかしら?私には生まれた時からあんな女だったのに。若い侍女を殺して、姉さまをいじめて、許しを待つお父さまをただただ責めて、子が生まれたら夫を食い物にする…まるで虫だわ。ううん、虫の方がずっといい。子に命を繋ぐためにやるんだから」 猫猫「(神美がおかしいことは見ればわかった。世の母親が皆、神美と同じになるわけじゃない。でも子翠にとっての母親は神美一人だ。だから母にになることを嫌い、堕胎剤を作って飲み続けていたのか)」 楼蘭「着いた」 猫猫「(眠っていた子供を起こしに来たと…この寝相が悪いのは響迂だな。ったく早く起こして外に出さないと)」 猫猫「…どういうことだ?(肌が冷たい。脈もない)」 楼蘭「息はないわ」 猫猫「…毒を飲ませたの?」 楼蘭「薬よ」 『楼蘭の選択に…。次号、2025 Vol.08 7月25日発売へつづく』 | |||
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