薬屋のひとりごと | 第86話『蝗(前編)』ネタバレ | ビッグガンガン最新話

KUSURIYA
薬屋のひとりごと 第86話 ネタバレ 感想 趙迂 ビッグガンガン The Apothecary Diaries chapter 86
『薬屋のひとりごと』第86話「蝗(前編)」ネタバレ。花街に戻った猫猫は、緑青館に持ち込まれた不作の蝗や、記憶を失った趙迂の言葉から新たな天災の予兆を察知する。さらに、特技の似顔絵描きで勝手に行動しようとする彼に対し、花街の過酷な現実を突きつけて厳しく諭す。
第85話 後編第86話 後編

薬屋のひとりごと 第86話

原作日向夏
作画ねこクラゲ
サブタイトル蝗(前編)
ビッグガンガン2026年 Vol.07
配信日2026年6月25日
登場人物猫猫(マオマオ)
やり手婆
趙迂(チョウウ)
梅梅(メイメイ)
白鈴(パイリン)
女華(ジョカ)

第86話 蝗(前編)


あらすじ

後宮を出てひと月が経ち、猫猫は冷え込むあばらやから緑青館を訪れる。奥ではやり手婆が主人であるお館に激怒しており、今年は不作だからと相手の言い値で買った大量の蝗の煮付けが朝餉として出される。妓女たちが嫌がる中、蘇りの薬の影響で半身に麻痺が残り記憶を失った少年の趙迂はそれを食べ、中身がすかすかだと漏らす。猫猫も食べてみて中身のなさに驚く。その後、香の買い出しのために趙迂を連れて市へ向かった猫猫は、露店の蝗を見た趙迂が、中身がすかすかだと今年の作物はもう駄目になると発言したことに衝撃を受ける。記憶を思い出すために紙と筆を買い与えられた趙迂は、緑青館の前で似顔絵を描いて小銭を稼ぐ。夜、猫猫は勝手に動こうとする趙迂に外の怪しい女性の姿を見せ、花街の危険と過酷な現実を厳しく諭す。

概要

本話は、後宮での日々を終えた猫猫が花街の日常へと戻り、記憶を失った趙迂との奇妙な生活を送る中で、茘国を脅かす新たな天災の兆候が描かれる前編である。前半では、お人よしの楼主が仕入れてしまった売れ残りの蝗の煮付けを通じて、猫猫が不作による食糧危機の始まりを実感する。後半では、薬の影響で過去の多くを忘れたはずの趙迂が、無意識のうちに作物の不作に関する知識を口にすることで、彼の過去の背景を静かに想起させる。さらに、趙迂が絵の特技を活かして小銭を稼ぐたくましさを見せる一方で、猫猫が花街に潜む死や犯罪といった冷酷な現実を突きつける教育的な一幕も描かれる。平穏な日常のなかに不気味な蝗害の影が忍び寄る様子が、私的な視点から静かに散りばめられており、物語が新たな展開へと向かう幕開けとなっている。

本文:ネタバレ

1. 後宮退出後の猫猫と冬の花街の情景

後宮での生活を終えてからひと月が経過した猫猫は厳しい寒さの中で日常を過ごす。
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経過した時間:
  • 猫猫が後宮の任務を終えて外の世界に戻ってからはすでにひと月という日数が経つ。
厳しい寒さ:
  • 季節は冬の冷え込みが依然として強く残っており周囲には冷たい空気が立ち込める。
貰い湯の思いつき:
  • 緑青館の建物から白く立ち上る湯気を見た猫猫は婆の用事を聞くついでに風呂を借りようと考える。

2. 緑青館への訪問と奥から響く怒鳴り声

湯を借りるために緑青館へと足を踏み入れた猫猫は馴染みの妓女である梅梅と遭遇する。
梅梅との会話:
  • 館内に入った猫猫に対して梅梅が気付いて声をかけ猫猫はやり手婆の居場所を尋ねる。
婆の居場所:
  • 梅梅はやり手婆が建物の奥の部屋で緑青館の主人であるお館と話し合っていると伝える。
奥からの怒声:
  • 部屋の奥からはやり手婆がこの大馬鹿者が何をしているのだと激しく怒鳴りつける声が響く。
変な話の推測:
  • 激しい怒声を聞いた梅梅はその通りだと呆れ猫猫はお館がまた妙な話を持ってきたと察する。

3. 緑青館の主人であるお館の素性と仕事

緑青館には実質的な経営を取り仕切るやり手婆とは別にお館と呼ばれる主人が存在する。
定期的な来訪:
  • お館は月に一度だけ妓楼の経営方針や状況について話し合うために緑青館へとやってくる。
本業の流通業:
  • 普段はお国が徴収した後の作物を農民から直接買い取って市場へ流通させる仕事をする。
お人よしな性格:
  • お館は周囲が心配になるほど見た目通りのお人よしであり商売にはあまり向いていない。
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4. やり手婆の提案と珍しく気前の良い朝餉

話し合いを終えて部屋から出てきたやり手婆は猫猫の姿を見つけて声をかける。
婆とのやり取り:
  • やり手婆は猫猫を見つけると自分が呼び出したかを曖昧にしながらもそのまま中へ招き入れる。
朝食への招待:
  • 婆は猫猫に湯あみをしていくように勧めさらに朝餉の席に趙迂も連れてくるように言う。
気前の良さへの不審:
  • 普段はケチな婆が二人分の朝食を奢るという珍しい行動に猫猫は怪しむ。
お館の帰宅:
  • いつもなら緑青館で食事を食べて帰るはずのお館は今回はそのまま何も食べずに部屋を出ていく。

5. 食卓を埋め尽くす売れ残りの蝗の煮付け

猫猫が趙迂を連れて食堂へ向かうとそこには妓女たちが嫌悪する異様な料理が並んでいる。
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妓女たちの嫌悪:
  • 用意された朝食の菜を見た白鈴をはじめとする妓女たちは最悪だと言って一斉に表情をしかめる。
大量の売れ残り:
  • お館が今年は不作だと農民に泣きつかれて言い値で買い取ってしまった大量の蝗の煮付けがある。
一人5匹の強要:
  • やり手婆は砂糖を使って保存させた害虫を捨てればいいと怒りつつ全員に5匹ずつ食べるよう命じる。
下手物への困惑:
  • ゲテモノの扱いには普段から慣れている猫猫ですら皿に盛られた大量の蝗を見て言葉を失う。
商売下手の証明:
  • 売れ残りをそのまま引き受けてしまうお館の行動に猫猫は相変わらず商売が下手だと呆れる。

6. 趙迂の試食と中身がすかすかな蝗の異変

不気味な蝗の煮付けに対して少年である趙迂は抵抗なく口に運んで感想を述べる。
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趙迂の素直な感想:
  • 趙迂は蝗をぱくっと食べると中身がすかすかしていてあまり美味しくないと率直に口にする。
育ちとの乖離:
  • 記憶を失っているとはいえ元は坊ちゃん育ちの趙迂が普通に食べることに猫猫と白鈴は驚く。
腸抜きの納得:
  • 食べられなくはないと言う趙迂に対して猫猫は腸を抜いているから中身がないのは当然だと考える。
中身のない殻:
  • しかし猫猫が実際に一口食べると以前食べた時よりもさらに中身がなく殻を食べているようだと驚愕する。
月餅の交渉:
  • 趙迂は月餅一つを条件に代わりに食べてやろうかと白鈴に提案し猫猫に頭をぐりぐりと弄られる。

7. やり手婆の買い物依頼と駄賃を巡る攻防

朝食の時間が終わるとやり手婆は猫猫に対して急に思い出したように用事を言いつける。
お香の購入指示:
  • やり手婆は猫猫に向かっていつものお香を市場まで行って買ってきておくれと命令を下す。
駄賃の交渉決裂:
  • 猫猫が働く分の駄賃を要求すると婆は二人分の朝食をただで食べさせたことを理由にして拒絶する。
強欲な婆への愚痴:
  • 駄賃を渋られた猫猫はやはりケチな婆だと内心で毒づきながら趙迂を引き連れて市場へと向かう。

8. 都の賑わいと子一族の反乱による流通変化

都の中央に位置する大きな一本路には毎日多くの人々や馬車が行き交う賑やかな市が立つ。
天上人の住む場所:
  • 馬車が激しく行き交う路の向こう側は天上人が住まう宮中であり市には様々な品が並んでいる。
特産品の流通変化:
  • 子一族の反乱の影響により北部の穀物や木工品が減り南部や西部の乾燥果実や織物が増えている。
過去の出来事の実感:
  • 宮中にいたことや砦での騒動を夢のように思う猫猫だが市の変化を見て本当にあった現実だと確信する。

9. 市での蝗の発見と趙迂が放つ不作の予言

市を歩いていた趙迂は店先に並ぶ売り物の蝗を見つけて不穏な言葉を呟き始める。
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買い物の却下:
  • 趙迂はそばかすと呼んであれを買ってとねだるが猫猫はその要求を冷たく即座に却下する。
まずい虫への指摘:
  • 趙迂は市で売られている蝗を見て不味い奴を誰が買うのかと声を上げる。
子供嫌いの感情:
  • 余計なことを喋る趙迂に対して猫猫は黙ってろと命じやはり子供は嫌いだという思いを強くする。
今年の不作の予言:
  • 趙迂があんな中身がすかすかした虫ばかりでは今年の作物はもう駄目になると言い猫猫は衝撃を受ける。

10. 記憶の断片と紙と筆を巡る取引の成立

趙迂が放った言葉に驚いた猫猫はなぜそのようなことが分かるのかと理由を問い詰める。
記憶の混濁:
  • 問い詰められた趙迂はよく覚えていないが虫がすかすかだと不作になると聞いた記憶があると答える。
趙迂の身体状態:
  • 趙迂は過去に飲まされた蘇りの薬の影響によって半身麻痺を患っており過去の記憶も失っている。
道具のねだり:
  • 趙迂は何かを買ってくれたら記憶を思い出せるかもしれないと言って紙と筆を執拗に要求する。
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糞餓鬼への毒づき:
  • 安くない紙と筆を買い与えた猫猫はなまじ品質の区別がつく趙迂に対して心の中でクソガキと毒づく。

11. 緑青館での似顔絵描きの大繁盛

道具を手に入れた趙迂は緑青館に戻ると意外な才能を発揮して周囲の人々を驚かせる。
似顔絵の商売:
  • 趙迂は手に入れた紙と筆を使って緑青館に集まった妓女たちの似顔絵を描いて小銭を稼ぎ出す。
人だかりの形成:
  • 絵を上手に描き上げる趙迂の周りには多くの人が集まり出来栄えに喜んだ妓女がお金を支払う。
元を取る行動:
  • 買い与えた道具の代金を自分で稼いで回収していく趙迂の様子を見て猫猫は感心する。
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12. 見張りの順番待ちと趙迂の世渡り

似顔絵の評判は瞬く間に広がり緑青館の従業員までもが趙迂の前に列を作る。
見張りの要求:
  • 緑青館の見張りまでもが次に自分を描いてくれと頼むが趙迂は紙がなくなったことを理由に断る。
明日の予約:
  • 明日は最初に一番の男前に描くからと約束して見張りを手懐ける趙迂の手際に猫猫は呆れ果てる。

13. やり手婆の怒鳴り込みと場所代の要求

趙迂が勝手に商売をして盛り上がっているところに箒を持ったやり手婆が現れる。
婆の襲来:
  • あんたらは何をしているのだと怒鳴りながら現れたやり手婆は後ろから猫猫の肩を強く掴む。
甘やかしの小言:
  • いくら養育費を貰っているからといって趙迂を甘やかすなと婆は叱り猫猫は内心で反論する。
場所代の徴収:
  • 次からは一割の場所代を徴収すると婆は言い放ち早く片付けないと蝗汁にすると激しく脅す。
趙迂の許容理由:
  • 養育費をせしめている婆だからこそ趙迂の好き放題がある程度許されているのだと猫猫は理解する。

14. 夜のあばらやでの折衝と花街の冷酷な現実

その日の夜に猫猫のあばらやに戻った二人は今後の行動について真剣なやり取りを交わす。
筆の没収と制限:
  • 片付けをしない趙迂から猫猫は筆を取り上げ今後は男衆から離れず一人で動くなと命じる。
別の場所への目論見:
  • 場所代をとられるなら次は別の場所でやると言う趙迂に対し猫猫は緑青館だけにしろと叱る。
自由への反発:
  • そんなのは自分の勝手だと言い張る趙迂に対して猫猫は厳しい態度で接する。
夜の怪しい女性:
  • 猫猫は反発する趙迂を窓際へ連れていき外でロウソクを持って歩く怪しい女性を見せる。
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冷酷な現実の提示:
  • 花街は綺麗な場所ではなく金を持ったガキは殺されて奪われると夜鷹を引き合いに警告する。
恐怖と夕食の促し:
  • 怯える趙迂の様子を見た猫猫は分かったらさっさと飯を食って寝るようにと言い渡す。

まとめ

第86話(前編)は、後宮を離れた猫猫が花街の日常へと戻り、そこで不穏な不作の兆候と趙迂の奇妙な記憶に直面する様子が描かれるエピソードである。
お館の商売下手:
  • 緑青館の主人であるお館が農民から言い値で買い取って売れ残った大量の蝗の煮付けが緑青館の朝食として並ぶ。
蝗の異変と不作の予言:
  • 煮付けにされた蝗の中身が以前よりも異様にすかすかであることから記憶喪失の少年である趙迂が今年の作物はもう駄目になると不作を言い当てる。
趙迂の意外な商才:
  • 記憶を思い出す引き換えとして猫猫に紙と筆を買わせた趙迂は緑青館の妓女や見張りの似顔絵を描いて手際よく小銭を稼ぎ出す。
やり手婆の場所代要求:
  • 勝手な商売に気づいたやり手婆が怒鳴り込んできて趙迂を甘やかすなと猫猫を叱りつつ次からは一割の場所代を徴収すると宣言する。
花街の危険性への警告:
  • 夜のあばらやにて猫猫は一人で勝手行動しようとする趙迂に対して夜の街に潜む怪しい女性や命の危険を見せて厳しく行動を制限する。
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