鬼滅の刃 無限城編 | 第155話『惨めで滑稽でつまらない話』ネタバレ | Demon Slayer

DEMON SLAYER
原作(Original Story): 吾峠呼世晴(Koyoharu Gotōge)
鬼滅の刃 猗窩座 過去 恋雪 ネタバレ 155話 役立たずの狛犬 はくじ Demon Slayer Chapter 155
鬼滅の刃 第155話ネタバレ
第155話 役立たずの狛犬
配信日2019年4月22日
ジャンプ2019年21号
登場人物猗窩座
恋雪
慶蔵
鬼舞辻無惨
STORY
『病で苦しむ人間は何故いつも謝るのか。手間をかけて申し訳ない。咳の音が煩くて申し訳ない。満足に働けず申し訳ない。自分のことは自分でしたいだろう。咳だって止まらないんだ。普通に呼吸できりゃあしたいだろう。一番苦しいのは本人のはずなのに』
恋雪「いつもごめんね。私のせいで鍛錬もできないし遊びにも行けない」
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『恋雪は本当に体が弱かった。一晩中つきっきりで額に乗せる手拭いや寝巻きを替えたり、こまめに水を飲ませて、厠に行く時は当然抱えて行かなければならなかった。元々俺は父親の看病をしていたし、人並み外れて辛抱の利く体だったから、たいしてつらくもない』
狛治(猗窩座)「遊びたいとは思わない昔から。空いた時間にそこらで鍛錬してるので気になさらず」
恋雪「でも…偶には気分転換に…今夜は花火も上がるそうだから行ってきて…」
狛治「そうですね。眩暈が治まっていたら背負って橋の手前まで行きましょうか」
恋雪「えっ…」
狛治「今日行けなくても来年も再来年も花火は上がるからその時行けばいいですよ」
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『看病で一番面倒だと思ったのは会話の途中で恋雪がやたらめそめそと泣くことだった。病床で気が滅入っているのだろうが、泣かれるとどうにも居心地悪くなる』
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慶蔵「あーなるほど、ハクジのハクはコレか、狛犬の狛かあ、なるほどな。お前やっぱり俺と同じだな。何か守るものが無いと駄目なんだよ。お社を守ってる狛犬みたいなもんだ」
鬼滅の刃 猗窩座 過去 慶蔵 ネタバレ 155話 役立たずの狛犬 はくじ Demon Slayer Chapter 155
『侍でも何でもない師範がこれ程の土地と道場を持っているのは、老人が山賊に襲われていたのを助けた所、その老人は素流の技に甚く感動し、継ぐ者がいなかった土地と古い道場を師範に譲ったかららしい。しかしその土地と道場を自分たちのものにしたかったやつらは面白くない。隣接した剣術道場は素流道場に嫌がらせをしてた。そのせいで素流道場には門下生が増えなかった。だがここでの稽古と恋雪の看病で俺の心は救われた。三年経って俺は十八になった。恋雪は十六。臥せることも殆どなくなり、普通に暮らせるようになっていた』
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慶蔵「狛治、ちょっと」
狛治「はい」
慶蔵「この道場、継いでくれないか狛治。恋雪もお前のことが好きだと言っているし」
狛治「は?」
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『罪人の入れ墨が入っている自分の未来なんてうまく想像ができなかった。ましてや誰かがそんな自分を好いてくれる未来なんて尚更』
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『もしかしたら俺は親父が言ったように、これから真っ当な生き方ができるのか?人生をやり直せるかもしれないという淡い期待が収拾もつかない程大きく膨らんで…この時の俺は命に代えても守りたいと思った二人が毒殺されるなど夢にも思わなかった』
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『墓参りに行ってたんだ親父の。祝言を上げるって報告したくて。日が暮れる前には道場に戻ったのに、聞く前から吐きそうだった。横隔膜が痙攣して嫌な予感に鳥肌が立っていた』
「誰かが井戸に毒を入れた!慶蔵さんやお前とは直接やり合っても勝てないからあいつら酷い真似を…惨たらしい…あんまりだ!恋雪ちゃんまで殺された!」
『俺は大事な人間が危機に見舞われている時、いつも傍にいない。約束したのに』
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狛治《本当に俺でいいんですか?》
恋雪《子供の頃、花火を見に行く話をしたの覚えていますか?》
狛治《えっ?いや…ええと…》
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恋雪《狛治さんとのささいなお話で私、嬉しいことがたくさんありました。今年花火を見れなかったとしても来年…再来年見に行けばいいって言ってくれた。私は来年も再来年も生きている自分の未来がうまく想像できませんでした。母もそうだった。だから私が死ぬのを見たくなくて自殺したんですきっと。父も心のどこかで諦めているのがわかっていました。私があまりにも弱すぎて…だけど狛治さんには私の未来が見えていた。当たり前のことのように来年再来年の話をしてくれたんです。本当に嬉しかった。私は狛治さんがいいんです。私と夫婦になってくれますか?》
鬼滅の刃 猗窩座 過去 ネタバレ 155話 恋雪 花火 役立たずの狛犬 はくじ Demon Slayer Chapter 155
狛治《はい。俺は誰よりも強くなって、一生あなたを守ります》
『結局口先ばかりで何一つ成し遂げられなかった』
鬼滅の刃 猗窩座 過去 ネタバレ 155話 恋雪 花火 役立たずの狛犬 はくじ Demon Slayer Chapter 155
『その惨殺事件の詳細は奉行所に記録が残されている。素流道場の親娘が毒殺された後、生き残りの門下生一人が隣接する剣術道場を襲撃。剣術道場の六十七名を殺害したのは素手による頭部破壊、内蔵破壊。殆どの遺体は潰されて原型もなくひしゃげた上、体の一部が大きく欠損。顎や脳や目玉、手足、内臓が天井及び壁に飛び散り張り付く地獄絵図。生存していた女中も正気を失った。あまりの荒唐無稽な内容にこの記録は三十年程して作り話ということで破棄されている』
鬼滅の刃 猗窩座 過去 ネタバレ 155話 役立たずの狛犬 はくじ Demon Slayer Chapter 155
鬼舞辻無惨「鬼を配置した覚えの無い場所で鬼が出たとの大騒ぎ、態々出向いて来てみればただの人間とはな、何ともつまりぬ」
鬼滅の刃 猗窩座 過去 ネタバレ 155話 鬼舞辻無惨 Demon Slayer Chapter 155
狛治「どけ…殺す…ぞ」
鬼舞辻無惨「十二体程強い鬼を造ろうと思っているんだ。お前は与えられるこの血の量に耐えられるかな?」
狛治「…ど…う…もう…どうでもいい…全て…が…」
鬼滅の刃 猗窩座 過去 ネタバレ 155話 鬼舞辻無惨 Demon Slayer Chapter 155
『鬼になって記憶を無くし、また俺は強さを求めた。守りたかったものはもう何一つ残ってないというのに。家族を失った世界で生きていたかったわけでもないくせに、百年以上無意味な殺戮を繰り返し、何ともまあ惨めで滑稽でつまらない話だ』
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『設定こぼれ話』
猗窩座の技は全て思い出が土台となっています。
技名→花火が由来
術式展開の模様→恋雪の髪飾り
構え・使っている技→素流
まっとうに生きるよう父に言われましたが、鬼にされ罪を重ねていったせいか、罪人の刺青が鬼の文様と混ざり合い、全身に広がっているように見えます。
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