文スト映画 | DEAD APPLE『フョードル・太宰・澁澤』ネタバレ(2) | Bungo Stray Dogs

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原作(Original Story): 朝霧カフカ(Kafka Asagiri) 映画『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』ネタバレ

DEAD APPLE
CAST
中島敦 Nakajima Atsushi CV.上村祐翔 太宰治 Dazai Osamu CV.宮野真守 泉鏡花 Izumi Kyoka CV.諸星すみれ フョードル・D Fyodor Dostoevsky CV.石田彰 澁澤龍彦 Tatsuhiko Shibusawa CV.中井和哉 中原中也 Nakahara Chuya CV.谷山紀章 芥川龍之介 Akutagawa Ryunosuke CV.小野賢章 坂口安吾 Sakaguchi Ango CV.福山潤
OPENING
Deadly Drive	GRANRODEO
ENDING
僕ら	ラックライフ
Release date
2018年3月3日

EPISODE GUIDE
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澁澤龍彦「太宰君、そんなものを見ていて退屈ではないのか？」

太宰治「退屈？」

澁澤龍彦「ああ退屈だ」

澁澤龍彦「今夜このヨコハマのすべての異能が私のものになるだろう。私の頭脳を超え予想を覆すものは今回も現れない。実に退屈だ」

太宰治「私も昔同じ様に退屈していたよ」

澁澤龍彦「どう乗り越えた？」

太宰治「口で言うよりやってみた方が早い」

太宰治「ホラ、現に君は今、私の真意がわからない。君に協力しているのか、利用して裏切る気なのかも」

澁澤龍彦「読めないと思っているのは君だけだ」

太宰治「やはり君には救済が必要だな」

フョードル「僕に言わせればお二人の真意は筒抜けです。そんなウソでは戯曲も紡げない。観客も興醒めです」

澁澤龍彦「魔人フョードル君…君にも踊って貰うよ。私の協力者として」

太宰治「協力？彼が裏切る可能性が一番高いと思うけど」

フョードル「全くもってその通り」

澁澤龍彦「今まで私の予想を超えた者は一人もいない。期待しているよ」

フョードル「もっとも一番気の毒なのはこの町の異能力者諸君です。我々三人の誰が勝ち残っても彼らは全員…死ぬのですから」

中島敦「このまま異能力が戻って来なかったらどうしよう…」

中島敦「うわっ」

泉鏡花「行って！早く！」

中島敦「お前…」

中島敦「芥川！」

芥川龍之介「無様な武器だな。だが奴には豆鉄砲など効かぬぞ」

泉鏡花「近くにマフィアの上層部だけが使える秘密通路があるハズ！」

芥川龍之介「来い人虎」

泉鏡花「行って！」


 中島敦「鏡花ちゃん！」

中島敦「あの霧は一体何なんだ？」

芥川龍之介「あれは龍の吐息だ」
中島敦「龍？」

芥川龍之介「鏡花、お互いの異能力がない今なら、お前の暗殺術でやつがれをやれるぞ」

泉鏡花「………」

芥川龍之介「どうした？やつがれとの因縁を断ち切りたかったのではないか？」

中島敦「鏡花ちゃんはもうお前の事なんかなんとも思ってない！」

芥川龍之介「異能力が戻ってないこの状態で決着をつけるか」

泉鏡花「異能力を取り戻す方法を知っている？」

芥川龍之介「方法はわかっている」

中島敦「何！？」

芥川龍之介「異能を倒せば所有者に戻る。この程度の情報すら知らぬのか」

中島敦「お前の目的は何だ！」

泉鏡花「たぶん私達と同じ」

中島敦「同じって？澁澤？」

芥川龍之介「奴の臓腑を裂き命を止める。他にヨコハマを救う方法があるか」

中島敦「僕達は殺しはしない！探偵社はそういう仕事はしないんだ！」

芥川龍之介「笑止…おめでたいな人虎」

中島敦「何！？」

芥川龍之介「鏡花は仕事の趣旨を理解してるぞ。元ポートマフィアだからな」

泉鏡花「私は日の当たる世界に出た。探偵社員になる為にポートマフィアを辞めた。マフィアの殺しと探偵社の殺しは違う！」

中島敦「鏡花ちゃん…」

芥川龍之介「太宰さんが敵につく前であれば、殺さずに霧を止められてたのかもしれぬ」

中島敦「太宰さんが敵についた？」
芥川龍之介「然り。あの人は自分の意思で敵側に与した」

中島敦「太宰さんがそんな事するわけない！」

芥川龍之介「かつてポートマフィアも裏切った人だ」

芥川龍之介「太宰さんはやつがれが殺す」
中島敦「お前に太宰さんが殺せるのか！？」

芥川龍之介「他者の手にかかるくらいならこの手で殺す」

中島敦「太宰さんを殺させたりしない！」


中島敦「お前とは一緒に行けない」

泉鏡花「一緒に行く」

中島敦「え？」

太宰治「これが全て異能が結晶化したものか…よくもまぁこれだけ集めたものだ」

フョードル「いい趣味です。悪魔が羨むコレクションだ」

澁澤龍彦「ならば、さしずめ君は悪魔に情報を売る死の鼠だな。ここのコレクションのほとんどは君から買った異能力者の情報を元に集めたものだからな」

澁澤龍彦「お陰で都市全体を覆う程のこの巨大な霧の領域を作り出せた。だが、どうやってあれ程の情報を集めたのかね？」

フョードル「鼠は町のどこにでもいるものですから」

太宰治「ニャー」

澁澤龍彦「また一つやってきたよ」

澁澤龍彦「ヨコハマのどこかで異能力者が死んだ」

中島敦「鏡花ちゃん、何でこんな奴と一緒に行くの？」

泉鏡花「情報を持ってる。このマフィアの秘密通路も使える。何より異能力を取り戻した彼は戦力になる。澁澤を排除する目的は同じ」

芥川龍之介「鏡花、母親の形見の携帯はまだ大事にしている様だな」

中島敦「母親？」

芥川龍之介「そんな事も聞いてないのか」

中島敦「(聞いてない…)」




泉鏡花「手伝う」

芥川龍之介「いらぬ！己が力を示す為、あらゆる夜をさ迷い、あらゆる敵を屠ってきた。だが盲点だった。戦い倒す価値ある敵がこんな近くにいるとはな」

澁澤龍彦「私にも理解の及ばぬ人間が一人だけいた。私だ」

太宰治「君、友達いる？」

澁澤龍彦「友人など不要だ」

澁澤龍彦「このヨコハマの異能力は全てもうすぐ私のものになるのだから」

澁澤龍彦「自分の異能力に勝てる人間が一人でもいると思うか？」

芥川龍之介「(しまった)」

中島敦「(どうすれば奴を倒せる？)」

中島敦「(ハッ！あれをやればいいのか！？)」

芥川龍之介「(狙い通りだ)」

芥川龍之介「何！？」

芥川龍之介「やつがれの異能ならばそう来なくてはな！」

芥川龍之介「だが！」

芥川龍之介「それでいい。お前はそこにいろ」

泉鏡花「(夜叉白雪は殺戮の権化…それでも私は…)」

「それでも…」

「それでもあなたは、その力をみんなの為に使いたいんでしょ？」


「鏡花」

中島敦「鏡花ちゃん！」

中島敦「額の結晶を砕くんだ！」

坂口安吾「来ましたか」

「何です！？」

坂口安吾「A5158ですよ」

中原中也「電話一本で俺を出前みてぇに呼び出すとは…いい度胸じゃねぇか」

坂口安吾「ここは政府の施設ですよ。こんな事をしてただで済むと思ってるんですか？」

中原中也「ただで済むかを決めるのは俺だ。てめぇじゃねぇ」
坂口安吾「あなたは私に借りがあるハズですよ」

中原中也「それはてめぇの方だろ」

坂口安吾「何の話ですか」

中原中也「とぼけんじゃねぇ！俺が何も知らねぇとでも思ってんのか…6年前の話だよ」

中島敦「異能力が戻ったんだね。僕には虎の治癒能力が戻って来ない…白虎を倒したのに何故…」

芥川龍之介「ゴホッゴホッ」

中島敦「お前も異能力が戻ったのか！？何で僕だけ戻らないんだ…」

芥川龍之介「愚者め！まだわからんのか！」

中島敦「ハッ！」

中島敦「何だ…何なんだ！」

中島敦「芥川！どういう意味だ！おい！」

泉鏡花「あなたは傷つきすぎた。ここで休んでいて」

中島敦「鏡花ちゃん！」

泉鏡花「黙っていてごめんなさい…知られたくなかったの」

中島敦「何を…」

泉鏡花「携帯で動く夜叉白雪を…本当は嫌いたくなかった事を…任務は私が果たすから」

中島敦「ちょっと待って…鏡花ちゃーーーん！」

 

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